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経済産業省は、企業が在庫商品などの動産や売掛金を担保に金融機関から融資を受けることができる「ABL(アセット・ベースト・レンディング)」の指針案をまとめた。
ABLは不動産を担保とする従来型の融資を受けられない中小企業が、資金調達の手段を増やす手法として注目されており、担保評価や処分の基準など運用のルール作りが急務となっていた。経産省は25日に指針案を公表し、一般から意見を募ったうえで5月に指針を決定する。 指針は、貸し手と借り手の双方が安心してABLを利用できる環境を整えることが目的だ。指針案は、〈1〉貸し手による担保価値の算定が難しい場合は、外部の独立したコンサルタント(評価会社)を活用して客観的に評価する〈2〉貸し手が担保処分する際はできるだけ良い条件で処分する――など借り手保護に配慮した内容になっている。 すでに政府系金融機関やノンバンク、民間銀行の一部がABLの融資に乗り出し、これまでに子供服やコメ、肉牛などの在庫品を担保にした融資例があるが、融資の規模は年500億円程度にとどまっている。経産省は中小企業の資金需要は強く、ABLの手法が確立すれば「数十兆円規模になる」とみている。 指針は金融機関など関係者で構成するABL協会の内規になる。経産省は実務の事例を集めた「手引き」も公表する予定で、業界ルール作りを急ぐ考えだ。 (2008年3月23日10時16分 読売新聞)
by yurinass
| 2008-03-24 10:10
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