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東京都が1000億円を出資して設立した新銀行東京(千代田区)は1日、2007年3月期決算で、税引き後利益は547億円の赤字となり、累積赤字が849億円に上ったと発表した。融資残高が伸びないうえに、貸出先の焦げ付きが相次ぎ、赤字幅が膨らんだ。05年4月の開業当初に目指していた07年度中の黒字化は、09年度に先送りされた。
決算発表によると、同銀行の設立目的である中小零細企業への融資が伸びず、融資・保証残高は2010億円と、06年3月末時の見通しを1000億円以上も下回った。このため、本業のもうけを示す、貸し倒れ引当金繰り入れ前の業務純益は、85億円の赤字となった。 さらに貸出先の経営状態が悪化したのを受けて、貸し倒れ引当金の繰り入れなど不良債権処理額を増やしたため、税引き後の赤字も拡大した。累積赤字は、都などの出資金(計1187億円)の約7割に及ぶ。 また、同銀行は、仁司泰正代表執行役が今月22日に退任し、後任に元りそな銀行取締役の森田徹氏(57)を充てる人事も発表した。 石原慎太郎都知事は1日の定例記者会見で、「進むも地獄、ひくも地獄のところまできたが、乾坤一擲(けんこんいってき)、前に向かって打って出るしかない」と述べた。
by yurinass
| 2007-06-05 08:08
| 経済状況記事
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