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<   2008年 03月 ( 111 )   > この月の画像一覧


監査・コンサル同時提供違反、福岡の監査法人を処分へ

 金融庁の公認会計士・監査審査会は28日、福北監査法人(福岡市)を行政処分するよう金融庁に勧告した。公認会計士法で禁じる監査とコンサルティングを同時提供していたため。監査した会計士とは別の第三者がチェックする審査をしないで監査意見を出していたこともあった。監査調書の管理がずさんだったり、内部管理体制全般に重大な不備があったと認定した。

 同時提供違反で勧告するのは初めて。監査法人は同時提供した相手の企業を約20年監査していた。企業側に経理ができる人材が不足していたため、監査法人側が実質的に会社の財務諸表を作成していたという。(07:01)
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by yurinass | 2008-03-30 22:31

投資話400億円焦げ付き 『丸紅と共同事業』うたう 倒産会社前社長ら

 総合商社大手「丸紅」との共同事業であるように見せかけた投資話で、東証マザーズ上場の医薬品研究開発「LTTバイオファーマ」(東京都港区)の子会社の前社長(46)らが投資ファンドや個人投資家から集めた四百数十億円の資金が、償還の見通しが立たないまま焦げ付いた状態になっていることが二十八日、関係者の話で分かった。 

 丸紅は「共同事業話は架空で当社は無関係」と説明。今月に入り、LTT社では丸紅出身の前社長(34)が辞任し、子会社側も投資話に関与した前社長を解任して自己破産を申し立てた。

 子会社は、医療支援サービス業「アスクレピオス」(中央区)。

 アスクレ社が裁判所に提出した破産手続き開始の申立書などによると、同社は医療機関の再生事業を主な業務とし、二〇〇四年九月、設立。丸紅が実質的に元本と分配金を保証するとした共同事業の枠組みを強調し、投資組合を設立して投資家や企業から出資を募った。ところが、今月期限を迎えた出資金の償還ができなくなったことなどから、自己破産を申請。集めた十七億五千万円が返済不能になっている。

 一方、関係者によると、アスクレ社の前社長らは、ほかにも丸紅との共同事業で運用すると持ちかけて出資を募り、複数の投資ファンドから総額四百億円以上を集めたとされる。しかし今月、償還期限を経過した一部資金の支払いがなかったため、投資ファンドが丸紅に確認。投資話が架空と判明した。

 破産手続き開始の段階でアスクレ社には七千二百万円の預貯金しか残っていなかった。

 本紙の取材にLTT社は「架空話で出資金を集めていることは丸紅出身の前社長以外は全く知らなかった」としている。丸紅広報部は、アスクレ社と医療機器販売の取引実績があることは認めたものの、「医療機関の再生事業の共同事業は全くの架空」と説明した。

 LTT社は、元参院議員の水島裕氏が二〇〇三年に設立し、現在会長を務めている。昨年九月、株式交換でアスクレ社を完全子会社にした。
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by yurinass | 2008-03-30 22:30

リサ・パートナーズ、「七十七事業再生ファンド」のの組成推進にかかる業務協力協定を締結

地域特化型事業再生支援ファンド「七十七事業再生ファンド」の

組成にかかる業務協力協定の締結に関するお知らせ


 本日、当社は株式会社七十七銀行(取締役頭取鎌田宏)と、宮城県及びその周辺地域を基盤とする中小企業を対象とした事業再生ファンドである「七十七事業再生ファンド」の組成推進にかかる業務協力協定を締結致しましたので、以下のとおりお知らせいたします。
 当社及び七十七銀行は、合同会社七十七事業再生ファンドを活用し、対象企業の負債および株式に投資し、“早期”再生を支援致します。

 現在当社は、北海道から沖縄まで全国で50を超える地域金融機関と、企業再生に関する業務提携やファンド組成を手掛けており、また愛媛県、埼玉県、沖縄県、千葉県では官民一体の企業再生ファンドの組成・運営も手掛けおります。今般のファンド組成については、これらの着実な取り組みや実績が評価されたことによるものと考えております。
 当社グループは、今後も地域金融機関との幅広いネットワークと、全国各地における企業再生の取り組みを通じて蓄積したノウハウを最大限に活用し、地域経済の一層の活性化に取り組んで参ります。


・過剰負債の処理、事業運営の改善などで再生支援
 「七十七事業再生ファンド」は、宮城県及びその周辺地域において一定の経営基盤を持ち相応の収益性を保ってはいるものの、過剰負債や不採算事業部門等により企業活力が削がれている企業を主な投資対象とします。当ファンドにかかるリサ・パートナーズのアドバイザリー機能等を駆使して、過剰負債の処理、不採算事業のリストラ、M&A、営業力の強化、企業運営の改善等を推進し、対象企業の再生を実現して地方銀行主導により地域経済の活性化を図ることを目的としています。

・七十七銀行とリサ・パートナーズの再生ノウハウ、ネットワークを駆使
 ファンドの運営・管理業務はリサ・パートナーズが担当します。また、七十七銀行の経営改善アドバイス・金融サービス機能とリサ・パートナーズの企業・事業再生ノウハウおよびネットワークを活用することで、対象企業の“早期”再生をサポートします。債権の管理回収業務は、リサ企業再生債権回収株式会社が担当いたします。

・地域中小企業に特化した民間再生ファンド
 当ファンドは、地方銀行主導による地域の中小企業を対象とした事業再生ファンドとして、既存の事業再生ファンドとは一線を画す機能を有したファンドと認識しております。地域経済活性化の要請に真に応え得る事業再生ファンドとして、真摯に対象企業の選定とその再生シナリオの策定・実行を進めて参ります。

・当期業績への影響
 本件により、今後手掛ける再生案件の増加に伴う投資収益、フィー収益等が期待できますが、当期については残り事業期間での投資収益は見込めないことから、業績に対する影響は軽微と見込んでおります。


〔ファンドの概要〕
 名称   : 七十七事業再生ファンド
 形態   : 合同会社への匿名組合出資、ローンパーティシペーション、またはノンリコースローン等調達。
 投資金額: 案件毎に出資。
 投資対象: 宮城県及びその周辺地域を基盤とする中小企業の負債及び株式。

〔株式会社七十七銀行の概要(平成19年9月末現在)〕
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by yurinass | 2008-03-30 22:29

新銀行東京の長期優先債務4段階格下げ・JCR

 日本格付研究所(JCR)は28日、新銀行東京(東京・千代田)の長期優先債務の格付けを「シングルA」から「トリプルBマイナス」に4段階引き下げた。4年後に黒字化する再建計画の達成が困難で、都の追加的な財務支援も見込みにくいと判断し、格下げした。格付けの見通しは「ネガティブ」とした。 (07:01)
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by yurinass | 2008-03-30 22:28

県内(兵庫)スタンド 赤字覚悟で値下げ ガソリン暫定税率

道路特定財源の揮発油税などの暫定税率は31日で期限切れを迎え、ガソリン価格は4月1日出荷分から1リットル当たり約25円下がる。兵庫県内などでは、赤字覚悟で課税済みの在庫分まで値下げするガソリンスタンドもあり、店ごとに異なる価格が消費者らの混乱を招きそうだ。政府、与党は暫定税率維持のための税制改正法案を4月末に衆院の再議決で成立させ、税率を戻す方針。いったん値下がりしたガソリンを「値上げ」させる形になるため、混乱回避策も検討する。

 ガソリン税は石油の元売り会社が出荷する際に課税される。一日を迎えてもガソリンスタンドの在庫分には暫定税率がかかるが、課税分を負担し値下げに踏み切る石油販売会社は少なくない。

 神戸市内を中心にガソリンスタンド十四店を展開する菱華石油サービス(長田区)は「顧客の分かりやすさを一番に考えた」とし、一日から値下げする。価格は店ごとに異なるが、百二十円を切る例も。暫定税率が復活すれば元に戻すというが、「値下げへの消費者の期待は強い」とする。

 淡路島でセルフサービスの五店を持つ小森石油(洲本市)も、値下げする。持ち出し分は「店の効率を高めるなどして対応したい」とする。

 県内では「在庫分がなくなるまで値下げできない」との声が根強いが、「周辺で値下げ店が出れば追随するしかない」と様子見のスタンドも。「早くに値下げを表明すると、三月中は客足が途絶える」(淡路島のスタンド)との声もあり、顧客確保へ“神経戦”がギリギリまで続きそうだ。

 一方、税制改正法案は四月二十九日以降、衆院で与党の再議決が可能。ただ、ガソリン価格を元に戻せば反発を招く恐れがあり、暫定税率のかかった在庫分を値下げ販売しても、小売業者が税還付を受けられる法案を民主党が国会に提出した。政府、与党も税還付策などを検討している。

       ◇         ◇

ガソリン暫定税率 あす期限切れ

 三十一日で期限切れとなる揮発油税の暫定税率。一年間税率が戻らなければ国一兆七千億円、地方九千億円の計二兆六千億円の税収不足となる計算で、地方財政、国民生活への影響は必至だ。

 政府、与党は混乱回避策を検討するとともに、暫定税率維持のための税制改正法案を四月末に衆院の再議決で成立させ、税率を戻す構えだ。ただ与党では、いったん値下がりしたガソリンを「値上げ」させることに異論も出ており、福田康夫首相の判断が注目される。

 首相は二〇〇八年度予算成立を受け三十一日にあらためて記者会見し、暫定税率期限切れへの対応や、再議決に関する考えを明らかにする予定。〇九年度からの道路特定財源の全額一般財源化を柱とした自らの新提案については、民主党の受け入れ拒否を踏まえた対処方針を説明する見通しだ。

 再議決については、いったん値下がりしたガソリンが元に戻り「増税」批判を受けかねない上、野党に首相問責決議案提出の口実を与えるとの懸念があり、見送るべきだとの声も与党では根強い。
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by yurinass | 2008-03-30 22:27

IHI巨額損失:決算虚偽記載で調査 課徴金16億円--監視委

 造船・重機大手「IHI」(旧石川島播磨重工業、東京都江東区)の巨額損失問題で、証券取引等監視委員会が証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載など)の疑いで調査を始めたことが分かった。経理書類を任意提出させるとともに担当者から事情聴取している。調査には少なくとも数カ月を要する見通しで、約16億円と過去最高額の課徴金を勧告する公算が大きい。【堀文彦】

 調査の対象は(1)連結営業利益約10億円を計上した06年9月期の半期報告書(2)連結営業利益約246億円を計上した07年3月期の有価証券報告書。同社は昨年12月「計上すべきコストが含まれていなかった」などとして(1)を営業損失約87億円(2)を同約56億円とする訂正報告書を提出した。

 証券監視委は訂正幅が大きいうえ、赤字決算を黒字として公表した事実を重視。「証券市場に重大な影響を与えた」として調査を開始した。07年1~2月(1)に基づいて新株約639億円、同6月に社債300億円を発行しているため「いつ決算の誤りに気づいたか」を焦点に調査を進めているとみられる。

 虚偽と知りつつ新株と社債を発行していた場合、悪質性から刑事事件化する可能性がある。しかし、証券監視委は「社債発行後にミスに気づいた」との見方を強めている。

 ただ結果的に虚偽の決算書類を提出すれば、修正幅が大きい場合課徴金を科される。増資額や時価総額などを基に算出する課徴金の総額は約16億円となり、これまで最高だった日興コーディアルグループの5億円(07年1月納付命令)を大幅に上回る見通しだ。損失の大部分を生み出した当時のエネルギー事業本部長(07年12月末に取締役兼執行役員を辞任)は毎日新聞の取材に「業績悪化の可能性を認識したのは昨年7月下旬。損失額を把握できたのは8月で、盆明けに社長に報告した」と説明している。

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 ■ことば
 ◇IHIの巨額損失問題

 昨年9月、火力発電所ボイラーの生産遅れなどが原因で最大約850億円の営業損失が発生すると公表。同12月、うち約302億円を07年3月期決算に計上する大幅な訂正を行った。併せて06年9月期の半期報告書も修正し、釜和明社長ら14人を処分した。東京証券取引所は「管理体制に問題がある」として、改善状況の報告を義務付ける特設注意市場銘柄に指定している。

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 ■予想される課徴金の内訳■

 (概算)

対象文書          課徴金

06年9月期半期報告書       500万円

07年3月期有価証券報告書    1000万円

新株発行時の提出文書    12億8000万円

社債発行時の提出文書     3億     円

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総計            15億9500万円

毎日新聞 2008年3月29日 東京夕刊
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by yurinass | 2008-03-30 22:24

大手住宅建設会社木の城たいせつの破綻に学ぶ

北海道の大手住宅建設会社「株式会社木の城たいせつ」が経営破たんし、従業員約600人が解雇され、建設中の住宅の契約も解除された。会社の設立は昭和40年、資本金2億2千万円であった。

2008年3月5日付で事業を停止したのだが、その後、会社役員は姿をくらまし、現在は破産管財人の弁護士がすべての事務作業を行っている。普通は、役員も一連の作業をする必要があるはずだが、姿を現さないようだ。

 そして、先日、弁護士から、会社の資金は完全に枯渇していて、従業員の未払い賃金どころか、建設途中の住宅の前払い金も返還できない状況にあることが発表された。

 住宅建設の契約には、現金払いの場合、3回ほどに分けて支払をする契約になっていることが多い。中には、以前住んでいた家を取り壊し、賃貸アパートに住んで、新築を待っている顧客もいる。こういう場合、以前の家はなくなり、新しい家は建たず、お金も戻らないこととなる。

 株式会社木の城たいせつは、2007年10月、11月とキャンペーンを行っている。

 現在、資金が完全に枯渇しているならば、このキャンペーン当時には、すでに住宅を建設する余力は残っていなかったはずだ。その上で、新築契約をとり、前払い金を受け取っていたことになる。そのことを会社の営業担当は知っていたのだろうか。会社が危ういことを、どのくらいの従業員が知っていたのだろうか。

 さて、一定の規模の建設業を行う建設業者には、「建設業許可」の取得が義務付けられている。許可取得の後は、毎年、決算報告書を提出しなければ、許可の更新を受けることができない。この決算報告には、会社の決算書のほか、扱った工事経歴、下請元請の別や、元請先の企業の名前も記載してある。この情報は、支庁の建設指導課などの部署で誰でも閲覧できる。

 住宅の取得は、個人にとって大きな取引である。自分の家を注文する前に、是非、取引業者の情報を確認することをお勧めする。
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by yurinass | 2008-03-30 22:23

アルピコの再生計画に同意 八十二銀常務が社長に

 経営再建中のアルピコグループの第2回債権者会議が26日、長野県松本市で開かれ、関係する11金融機関すべてが、債権放棄などの金融支援を柱とする事業再生計画に同意した。

 またグループの中心の松本電気鉄道(同市)の滝沢徹社長が退任し、5月1日設立予定のアルピコホールディングスの社長に八十二銀行常務の堀籠義雄氏が就任することが内定した。4月14日の松本電鉄の臨時株主総会で正式決定する。

 グループの債務超過額は約173億円で、八十二銀行が約86億円の債権放棄と約30億円の債務の株式化を実施。このほか7金融機関が計約57億円の債権放棄に応じる。返済期限の繰り延べも行う。「私的整理に関するガイドライン」に沿い、今後は事業の柱を交通、小売り、観光として再生を図る。
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by yurinass | 2008-03-30 22:22

経営破綻企業の企業価値評価について


資金繰りに窮し、法的整理あるいは私的整理によって再生を図る経営破綻企業の企業価値評価は、評価の基本的な枠組み、将来キャッシュ・フローの見方などに健全企業の企業価値評価とは異なる独自の特色があり、経営破綻の度合に応じた対応が必要となります。



本稿では経営破綻企業の企業価値評価を行う際の基本的枠組みについて説明します。その後、各論的に経営破綻企業の企業価値評価を行う際の具体的な留意事項を列挙し概説します。




I.経営破綻企業の企業価値評価手法



1.評価の基本的な枠組み

経営破綻企業の企業価値を評価する方法は、健全企業の場合と異なるのでしょうか。企業価値評価の代表的手法である、コスト・アプローチ、インカム・アプローチ、マーケット・アプローチの3つの手法(図表1)を組み合わせるという点は、経営破綻企業であれ、健全企業であれ違いはありません。異なるのは、3手法の組み合わせ方であり、その組み合わせ方に経営破綻企業の企業価値評価の特徴が表れます。



図表1

種類
内容

マーケット・アプローチ
類似会社の株式市場における時価を参考に評価する手法。
(例)株価倍率法、類似会社比準方式、類似取引比準法

インカム・アプローチ
将来収益・将来キャッシュ・フローを基礎に評価する手法。
(例)DCF法、収益還元法、配当還元法

コスト・アプローチ
貸借対照表における純資産額を基礎として評価する手法。
(例)時価純資産法、簿価純資産法





2.マーケット・アプローチ

経営破綻企業の企業価値を評価する際の特徴として、まず、マーケット・アプローチの適用が困難なことが多いという点が挙げられます。実際、マーケット・アプローチの代表的な手法である株価倍率法において類似の同業他社を選定する際には、経営不振企業は財務指標、株価においても異常値を示し、除外されることが通常です。結果的に比較対象として採用される会社は上場優良企業であることが多くなります。そのような優良企業と経営破綻企業とは「経営の安定性」という面において質的な断絶があるため、単純に両者を比較することにはやはり躊躇を覚えざるを得ません。



かといって、優良企業を100とし、経営破綻企業に対しては一定のディスカウントレートを乗じるという方法についても、当該ディスカウントレートの理論的妥当性を立証し難く無限定に採用するという訳にも行きません。



ただし、例外的にマーケット・アプローチが有効となる場合があります。かつて、ゴルフ場、旅館など特殊な業種の買収の際に類似取引比準法が併用され、投資家の意思決定を後押ししたというケースが実際に存在していました。それは、具体的には、過去の同様の経営破綻企業の取引事例について知識と経験を有する「プロ」の投資家が、対象企業の企業内容、企業規模を総合的に勘案して評価額の参考として見積もるという形で行われました。ただし、一部の業種に限られた特殊なケースと言えますので、一般性は乏しいと考えられます。

3.インカム・アプローチ

DCF法に代表されるインカム・アプローチについてはどうでしょうか。先ほど「経営の安定性」と述べましたが、DCF法におけるフリー・キャッシュ・フローの見積りは「経営の安定性」が評価理論の大前提となっているため、キャッシュ・フローが不安定な経営破綻企業にDCF法を適用する際には独特の調整が必要です。



例えば、DCF法のターミナル・バリューの算定についてはPA(Perpetuity Assumption)法を採用することが通常多いと思いますが、経営破綻企業の評価をするときにPA法を採用すると不安定なキャッシュ・フローを永久還元することにもなりかねないため、ストレートなPA法の適用には疑問が生じます。したがって、経営破綻企業にDCF法を適用する場合には、まず、経営回復によりキャッシュ・フローが安定化するというシナリオを検討することになりますが、それが無理であれば、評価最終年度に売却、清算などの蓋然性の高い説得力あるシナリオを織り込むことになるでしょう。



また、経営破綻企業はそのキャッシュ・フローに様々な歪みを抱えていることが通常ですから、将来予測の基礎となる正常キャッシュ・フローを推定するため、ノイズ、歪みを抽出する作業が欠かせません。一般的、抽象的には、こうした作業は当たり前と言えば当たり前のことなのですが、破綻が進んだ企業の場合、経営が不安定なため、正常キャッシュ・フローの推定は極めて困難であり、いくつかの前提を置くことになります。




4.コスト・アプローチ

「経営破綻」が進めば、企業の三要素である「ヒト」、「モノ」、「カネ」の有機的結合が徐々に失われていきます。健全企業であれば、これら三要素の個々の価値の単純和を超えるプラスαの価値を生み出しうるのですが、逆に、経営破綻企業においては、企業価値は「ヒト」、「モノ」、「カネ」の個別要素に還元されていき、最終的には、それら三要素に帰属する価値は完全に分離することになります。



したがって、経営破綻企業の企業価値評価は、個別還元された「モノ」の価値そのものをもって測定する、つまりはコスト・アプローチとの相性がよくなります。不確定性が高い将来のキャッシュ・フローよりも、眼前の「モノ」の換価価値を測定する方がより単純かつ安全な評価と受けとめられるケースが多いでしょう。




5.「のれん」の評価

経営破綻企業の評価上生じる「のれん」についても独自の特徴があります。経営破綻企業で「のれん」が問題となるときについては、対象会社の債権者の視点から、あるべき企業価値、あるいは利害関係者の合意が得られる企業価値と、それを下回る資産価値(担保価値)との差額を「のれん」として認識されることが多いように思います。経営破綻企業の再生プランの中で債権放棄がからんだ企業価値評価ともなると、「のれん」評価額が重要な無担保債権の弁済原資となるという特別の事情も加わり、更にその評価、性質は複雑な様相を帯びてきます。




6.まとめ

経営破綻企業の企業価値評価を行う場合の三手法に関する個別的留意点については上記のとおりですが、最終的にこれらをどのように組み合わせるのかに関しての概念図を示せば、以下のようになるものと考えます。






経営破綻度が大きいほど企業価値評価は、事実上、「目に見えるものしか信じない」資産価値評価に近づくことになります。逆に、経営破綻度が小さくなればなるほど、つまり健全企業に近づけば近づくほど、インカム・アプローチ、マーケット・アプローチによる評価方法がより有効になっていくということになるものと考えます。




II.経営破綻企業の企業価値評価に影響を与える要因



1.概観

経営破綻企業の経営悪化症状は企業の構成要素である「ヒト」、「モノ」、「カネ」の三要素に個別具体的に現れてきます。これら三要素にどのような歪みが生じているかということが、まさに経営破綻企業を特徴付けていると言い換えてもいいのかもしれません。



経営破綻の要因が、例えば、過大設備投資および過大在庫投資である場合、「カネ」→「モノ」→「カネ」という正常な営業循環が阻害されることが経営破綻のきっかけとなります。破綻原因は、複合的で複雑なことが多いため、単純には説明できませんが、一例として、「カネ」の歪みが「モノ」を歪ませ、更にその歪みが「ヒト」に到達するという連鎖反応を観察することがあります。



これから「ヒト」、「モノ」、「カネ」という切り口で、それぞれにおける歪みの代表的な事例を具体的に説明していきたいと思いますが、企業価値評価との関連で言えば、種々雑多なものが含まれております。例えば、DCF法適用時に考慮が必要なネガティブ・キャッシュ・フロー要因についてはフリー・キャッシュ・フローの構成要素と考えるべきですし、また、定性要因については経営破綻度の判断を行う際の目安となるものと考えます。経営破綻企業の現状認識をする際には、こうした要因が隠されていないかに特に注意する必要があります。

2.「カネ」の毀損

運転資金関連

経営破綻企業の運転資金勘定には、様々な異常項目が含まれます。売上債権が不良債権化するというケースが代表例ですが、不良債権が累積した一定期間を見積もった上、不良債権総額を当該見積期間で除したものを平均貸倒損失発生額として、当該平均貸倒損失発生額をネガティブ・キャッシュ・フローとして将来見込みに織り込むという調整はM&A実務では一般的に行われています。



また、資金繰り難から、支払期日の延長、延滞などが生じている場合があり、代表的な例として支払手形の期日延長書換(ジャンプ)などが挙げられます。これらは、事実上、金融取引ととらえ、DCF法等では、手形ジャンプ残高、延滞残高は借入金に振り替えるなどの調整が必要となります。なお、融通手形の発行も金融取引とみなすべきであり、同様に借入金勘定に振り替える必要があります。



逆に、売上債権については、大口得意先に依頼して期日前回収を行う例も見受けられます。こうした期日変更が将来も継続できれば、特に企業価値評価の際に考慮する必要はないのですが、通常は、一時的、臨時的に行われますから、DCF法等の評価においては、変更前の回収条件に復元する際に生じるマイナスのキャッシュ・フローをフリー・キャッシュ・フローに織り込むか、あるいは、金融取引として売上債権と借入金を両建てにするなどの調整が必要となると考えます。



関係会社債権債務関連

子会社を有する企業について連結ベースではなく、個別ベースの決算数値を基礎に価値評価を行う場合には、子会社の資金繰り状況も検討に入れる必要があります。子会社側で資金難の場合は、親会社からの貸付が行われることが多いと思われますが、その際には、既存分については子会社貸付金の回収可能性判断ということで親会社の評価に反映されます。ただし、その場合でも、将来分の追加資金支援が必要であれば、将来キャッシュ・フローの見積に追加貸付予測額をネガティブ・キャッシュ・フローとしてDCF法評価に織り込むことを漏らすことが無いように注意しなければなりません。



また、子会社は資金繰りに余裕があるが、親会社が資金難のケースで子会社からの仕入債務を実質的に資金調達手段としているケースもあります。そのような場合は、経済実態に合わせて、仕入債務から借入金に振替処理を行って価値評価を行う必要があると考えます。





3.「モノ」の毀損

有形固定資産関連

基本的な注意点になりますが、経営破綻して内部統制に欠ける企業では減価償却費の計上もれ、あるいは、本来除却すべき資産の除却もれなど、有形固定資産が正しく計上されないリスクが高くなるため、償却状況の検証等は欠かせません。



また、資金繰りが悪化した企業では、設備投資、修繕費が必要以上に抑制されがちです。特に施設の劣化の状況次第で多額の修繕費が突然発生するケースも起こりうるため、必要な修繕費を将来見通しに織り込むべきだといえますが、過去実績自体が判断基準にならないことも多く、妥当な水準をどのように見積もるべきかについては実務ではいつも悩ましい問題と言えます。



棚卸資産関連

棚卸資産の滞留が生じている場合は、売上債権の延滞分と同様、滞留残高総額を発生見込期間で除した金額を平均棚卸資産評価損発生見込額とし、当該金額をネガティブ・キャッシュ・フローとして将来見込みに織り込みます。



また、有形固定資産と同様、棚卸資産は会計操作が比較的行われがちな部分であるため、架空在庫計上、在庫単価水増しなど、BS、PL両面にわたって実態が歪められていないかどうかに関する慎重な検討が必要となります。





4.「ヒト」の毀損

組織の機能不全

資金繰りが逼迫すると経営者は資金繰り対応に追われることが多くなり、本来の事業活動に専念できなくなるのが通常です。こうして生じた意思決定機能の低下は当然業績悪化に拍車をかけることになります。このような状況に陥ってしまうと、例えば、金融機関に提出を求められた事業計画数値を達成することも困難となりがちで、計画未達が恒常化するということもままあります。さらに、計画未達状況が継続すると、計画に対する責任意識が希薄化し、組織の機能不全は容易には回復出来ない段階へと移行していきます。



人材の毀損

資金繰りに追われ、組織が後ろ向きな方向で進みだしたことに対して従業員は敏感なものです。従業員のモチベーションの低下は徐々に広く、そして、深く浸透していきます。そしてある段階から人材の流出が始まり、組織機能の低下と相まって、内部統制は失われていきます。事ここに至っては、もはや、企業を「モノ」の集合体としてしか評価し得ない状況となります。





III.おわりに



上記で説明した状況は、経営破綻の進み具合を測るいわば「モノサシ」となるものと考えます。一口に経営破綻企業といっても健全企業との境目は連続し両者の間には無限の段階が存在していますので、一定の経営破綻状態を示す企業を分析する際の参考例として活用していただければ幸いです。



執筆者:

岩田 知孝(株式会社KPMG FAS リストラクチャリング部門 ディレクター)


事業再生やM&A等各種スキームに係るアドバイスの提供に携わり、過去に民事再生法や会社更生法を申請した百貨店等の再建計画策定に関するアドバイスに関与した経験を有する。更に、不良債権のワークアウトやバルクセールに関するアドバイザリー、企業買収デューデリジェンス業務および株価算定支援業務、破綻前企業のリストラクチャリングサービスにも関与している。
京都大学卒
公認会計士
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by yurinass | 2008-03-30 11:25

動産担保融資で借り手を保護・経産省が指針

 経済産業省は24日、商品在庫や売掛債権などを担保にお金を貸し出す動産担保融資(ABL)の普及に向けた指針を発表した。金融機関の融資に際し、企業側にできるだけ有利な条件で担保を換金処分するよう求めたのが柱。ABLは不動産を担保としない企業の新たな資金調達手段だが、担保の評価や処分のルールが定まっていない。指針で借り手保護を強化する狙いがある。

 貸し手には担保物件の適切な管理も要求。管理の委託を受けた第三の事業者とともに、借り手の情報保護の徹底を求めた。担保の評価・処分については、外部の独立した専門業者の存在が重要としたうえで、処分する際は借り手側に十分な説明を尽くすよう求めた。

 経産省によると、動産担保融資の市場規模は米国の約3400億ドル(約34兆円)に対し、日本は約1兆円。担保の評価・処分に関するルールが未整備のため、金融機関と評価・処分業者が恣意(しい)的に担保を査定しかねないとの懸念が企業から出ている。(24日 21:02)
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by yurinass | 2008-03-26 07:49