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by yurinass
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2008年 04月 19日 ( 15 )


北洋銀、累計取扱量3000億円突破 債権流動化

 北洋銀行は十五日、取引先企業が持つ債権などを買い取って早期に資金化する「債権流動化業務」の累計取扱量が、同日までに三千億円に達したと発表した。対象となる債権の種類を年々増やしており、同行は「資金調達手段の多様化に向け、今後も努力していきたい」としている。

 同行は二〇〇四年に債権流動化の専門部署の市場開発室を開設。〇五年秋に債権分析を自動化する独自システムを導入した。〇五年九月末で五百六十一億円だった累計取扱量は、〇八年三月には五倍強の二千八百三十九億円に急増。今月、三千億円に達したという。

 対象債権には病院の診療報酬や自動車ローンなど、組成が難しく、ほかの地銀がほとんど取り組んでいないものも含まれている。同行は「財務内容を健全化しながら資金調達も行える債権流動化のメリットが理解されてきた」と話している。
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by yurinass | 2008-04-19 22:12

あなたは大丈夫? 知らないと大変 2008年の新制度

【内部統制】 4月1日スタート導入直前でも混乱続く

 内部統制報告制度が4月1日から始まった。その20日前、3月11日になって、突然、規制当局の金融庁が同制度に関する「11の誤解」と題したQ&A集を公表した(下図)。「実務の現場で過度に保守的な対応が行われている」(金融庁の総務企画局企業開示課)ためだが、導入直前になぜ混乱しているのか。

 内部統制報告制度の別名は日本版SOX法。エンロン事件やワールドコム事件などをきっかけに米国で作られたのがSOX法。これがベースとなっている。要は、上場企業の経営者は、粉飾決算をしない(=行われない)よう、社内のチェック体制をしっかり作ること、そしてそれを監査人に証明してもらうこと、というルールのことである。

 決算に関連したものなので、影響があるのは経理部などだけ、と思いがちだが、それは間違い。社内のチェック体制は、決算書だけ見て判断されるのではない。業務が効率的に行われているか、法令が順守されているか、資産が正しく保全されているかという3点も含まれる。監査の対象は、営業や生産も含め、ありとあらゆる部門がなりうる。しかも場合によっては、短期、臨時雇用の従業員も含まれる。

 つまり、たとえば、受注センターのアルバイトの人が受けた注文が架空でないかをどのようにチェックしているか、その仕組みはきちんとできているかなども見られることがある。仕組み作りという点では、一連の業務の流れが文書化されているかも監査されることがある。

 このため、企業は必死になってさまざまな業務の文書化を進めている。しかし、下図の誤解4、5にあるように、すべての業務に内部統制が必要なわけではなく、文書化も義務ではない。監査法人とすれば、できるだけ多くの業務が文書化されていたほうが、いざというとき自らの責任を回避しやすいので要求するのだろうが、あくまでも経営者がリスクを勘案して決めてよいのだ。

 社内の正しいチェック体制が整っているかどうかも、3月決算会社の場合、来2009年3月末時点で整っていればよい。裏を返せば、4月1日からの1年間、問題点の是正に追われる企業もあるかもしれない。

【インサイダー取引規制】 大幅に課徴金引き上げ 軽微なケースでも摘発

 上場企業のビジネスパーソンが、今年、最も注意すべき新しい法制度として、インサイダー取引の課徴金引き上げを挙げるのは、ビジネス法務に詳しい葉玉匡美弁護士。課徴金引き上げの法改正は、現在、国会で審議されており、年内にも施行される見通しだ。法改正後は摘発件数が増えると思われるので、一層の注意が必要だ。

 インサイダー取引とは、重要事実を知っている会社関係者が、その事実を公表する前に、株式等の売買をしてしまうこと。違反した場合は、5年以下の懲役等の罰則があるが、課徴金の対象でもあり、軽微なケースでも摘発されている。

 自社株を売買する際には、“うっかりインサイダー”とならないよう気をつけたい。たとえば取締役への就任が決まった部長が、「経営者の自覚」から自社株を購入すると極めて危ない。取締役に就任するような部長なら、きっと未公表の重要事実を知っているはずだからだ。発表前の新製品で、今年は売り上げを10%伸ばすぞ、と社員一丸で頑張っているようなときは、社員全員がインサイダーだ。「上場企業の従業員は、ほとんど自社株を売買できないと思っていたほうがよい」と葉玉氏。

 摘発する側の体制拡充も進んでいる。証券取引等監視委員会と財務局の証券取引等監視官部門は2007年度に計54人と1割増員が認められ、3月末に609人体制になる。

 課徴金は、現在、重要事実公表の翌日終値から購入時の株価を引いた額で科されている。しかし、株価が大きく上昇するのは、それから数日後のケースが多く、課徴金が不当利益を下回る例が少なくなかった。監査先マーベラスエンタテインメント株で百数十万円の利益を得たと見られる公認会計士への課徴金は134万円。2月に発覚したNHK記者のインサイダー取引の課徴金も26万円と、推定利益の半分にとどまる。

 改正法案では重要事実公表後2週間の最高値を算出基準としている。実際に最高値で売却することは難しいため、不当利益を超える課徴金が科される例が増えると見られる。

「うっかりインサイダー」にならないために


【個人情報保護法】 委託先の監督責任明確化 情報サービス業へ影響大

 個人情報の漏洩事件が後を絶たない。あまりの多さに新聞報道されないケースも多いが、上場企業は連日のように個人情報を含む書類やデータを紛失し、その事実を公表している(下表)。

 3月21日、ドラッグストア大手のツルハホールディングスが発表したのは、15人分のポイントカード申込書の紛失。北海道北広島市の店舗で受け付けた申込書を、配送業務の委託先社員が仕分け作業を行っている最中に紛失。誤って廃棄・焼却された可能性が高いという。

 今年、注意したいのが、ツルハで起こったような、業務委託先からの個人情報漏洩だ。2月29日、経済産業省は新たなガイドラインを公表、3月1日から適用されている。ポイントは二つ。業務委託先に対し、必要のない個人データを提供しないこと。また、委託先に対する監督責任のあり方も明確化された。

 委託先を適切に選定しているか、必要な契約を結んでいるか、委託先での個人データの取り扱い状況を把握しているかが、委託元の責任として具体的に明記されたのだ。委託先がさらに再委託する場合も、最初の委託元がその状況を把握し、「適切な監督」を行わなければならない。

 このガイドラインが作られた背景には、昨年3月の大日本印刷による漏洩事件があった。ダイレクトメールなどの印刷物作成のためにイオン、ジャックス、KDDIなど43社から預かった個人情報863万件を、業務委託先の社員により不正に持ち出されたのだ。クレジットカード番号悪用によるインターネット通販詐欺事件にまで発展した。

 今回の新ルールにより、「情報サービス業界が大きな影響を受けるだろう」と見るのは企業のリスク管理に詳しいIDCジャパンの笹原英司リサーチマネジャー。2次、3次と委託先を使ってようやく一つのプロジェクトが完成する情報サービス業。すべての再委託先の監督責任を負えるのか。自治体の中には再委託を禁止するところも出始めた。中小業者では対応しきれない可能性も高い。

最近の個人情報紛失事例


(週刊東洋経済編集部)
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by yurinass | 2008-04-19 22:11

法人取引停止処分者の07年度負債総額、7年ぶり増加

 全国銀行協会が17日に発表した2007年度の法人取引停止処分者の負債状況によると、手形の不渡りなどで銀行との取引が停止になった法人の負債金額は前年度比12.2%増の1兆2299億円だった。負債金額が増加したのは7年ぶり。1件当たりの負債金額は21.8%増の2億3400万円だった。

 取引停止件数は1.1%減の5255件。負債金額10億円以上の大口法人の取引停止が30.1%増の186件となり、全体の負債金額を押し上げた。取引停止の原因としては「売り上げ不振」を挙げた法人が48.2%と最も多い。

 業種別で多かったのは建設業の1834件で、2.5%増えた。「公共事業の減少と過当競争により、中規模の建設業者の経営が厳しくなっている」(帝国データバンク)という。(20:10)
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by yurinass | 2008-04-19 22:08

巨額焦げ付き三井住友銀、担当行員に融資先から家賃410万

 三井住友銀行で巨額の融資が焦げ付いている問題で、担当した男性行員(43)が融資先の不動産会社「コシ・トラスト」(東京都渋谷区)側に、自分の住む高級マンションの家賃計410万円を負担させていた疑いのあることが関係者の証言などでわかった。
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 コ社は関係する六十数社とともに、同銀行から約170億円の融資を受け、100億円を焦げ付かせた。行員は同銀行に対し、家賃をコ社社長に現金で渡していたと説明しているが、領収書などの裏付けはない。融資の審査に偽造書類が使われたことを行員が認識していた可能性も出てきた。

 コ社グループは融資の申し込みの際、好業績を装った決算書や評価を大幅に水増しした不動産鑑定書を提出しており、同銀行では警視庁に相談している。同庁でも巨額融資の経緯について情報収集を始めた。

 関係者によると、この行員は2002年ごろから高円寺(杉並区)と鶴見(横浜市)の両法人営業部でコ社グループへの融資を担当。05年4月から渋谷区代々木にある高級マンションの家賃7か月分計約220万円、同年12月からは転居した近くのマンションの家賃9か月分計198万円を支払ってもらっていた疑いが持たれている。

 最初のマンションは、コ社の紹介で同銀行から2億円以上の融資を受けた自動車販売会社「ケイファインダー」(渋谷区)から、2か所目はコ社から家主側に振り込まれていた。行員は郊外に自宅マンションを所有しており、渋谷区のマンションとの間を行き来していたという。

 行員は同銀行に最初のマンションについて毎月約半額の15万円、2か所目は22万円全額をコ社社長に手渡していたと説明。「死亡した母親から生前贈与された400万円から支払った」と述べたが、銀行の内部調査ではこうした事実はいずれも裏付けられなかったという。この行員について、融資にかかわった複数の関係者は「コ社の経理担当者と打ち合わせており、銀行に偽造書類を提出したことを知っていた」と証言している。行員は読売新聞の取材に、経理担当者との面識は認めたが、書類の偽造は「知らなかった」としている。

 三井住友銀行では家賃がコ社側から振り込まれたことは確認したとし、「銀行の内規に照らし遺憾な事態。コ社に対しては、法的措置を検討中だ。捜査に全面的に協力する」としている。
(2008年4月17日14時33分 読売新聞)
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by yurinass | 2008-04-19 22:05

バーゼルII導入、金融機関のレバレッジ拡大につながる可能性も=S&P

 [ニューヨーク 15日 ロイター] 米格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)は15日、バーゼルII(新BIS規制)の導入で、金融機関の自己資本負担が軽減され、将来的にレバレッジが高まれば、一部の格付けに悪影響が出る可能性があるとの見方を示した。

 S&Pは、バーゼルIIへの移行を支持するとしたうえで、大きな懸念要因もあると指摘。新たに開発する独自の手法により、適正な自己資本の水準を判断していく方針を示した。

 同社は「バーゼルIIに取って代わるものを提案しようとするわけではないが、金融機関の適正な自己資本について、補完的な独自の視点を市場に提供する必要があると認識している」と指摘した。

 S&Pは昨年6月、金融機関の適正な自己資本水準を判断する独自の評価手法を開発すると表明していた。

 同社はこの日、第3・四半期末までに評価手法を確立する方針を示した。

 バーゼルIIは「第1の柱」(信用リスク、マーケットリスク、オペレーショナルリスク)、「第2の柱」(流動性リスク、金利リスク、評判リスク)などで構成されているが、「第2の柱」は監督当局への報告義務があるだけで、一般への情報公開は義務付けられていない。

 S&Pは、透明性と一貫性の強化のため「第2の柱」のリスクを測定する方針を示している。

 S&Pは、今回の独自手法の導入で格付けが変更になることはないとしたうえで、将来、金融機関のレバレッジが高まれば、長期的に格付けが引き下げられる可能性があると指摘。

 「現在の市場環境では、金融機関や規制当局は慎重な姿勢をとるだろうが、いずれ金融機関が段階的にレバレッジを高めていく可能性はある」とし、「レバレッジが大幅に高まれば、将来的に格付けに悪影響が出る可能性がある」としている。
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by yurinass | 2008-04-19 22:04

破たん企業の監査法人、粉飾見逃し過失認定…大阪地裁

 2001年に経営破たんした堺市の発電設備会社「ナナボシ」(民事再生手続き中)の管財人弁護士が、粉飾決算を見落としたとして、監査法人「トーマツ」(東京)に約10億2000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が18日、大阪地裁であった。稲葉重子裁判長は、監査上の過失を認め、トーマツに約1700万円の賠償を命じた。管財人弁護士は「監査法人の過失を認めた判決は異例で画期的」と話している。

 判決によると、トーマツは01年3月期まで4年間、同社の決算を「適正」とする監査意見を付けていたが、実際は架空の公共工事代金などが計上されていた。

 稲葉裁判長は01年3月期決算について「公共工事なのに代金が支払われておらず、追加の監査を行うべきだった」と指摘。同期決算の配当約8500万円を損害と認定したうえで、トーマツの過失を2割と算定した。ナナボシの粉飾決算では、元会長ら2人が証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪などに問われ、実刑判決が確定している。

 トーマツの話「判決文の内容を確認しておらず、コメントは控える」
(2008年4月19日 読売新聞)
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by yurinass | 2008-04-19 22:01

道路特定財源:投入中止の10法人、「天下り先」安泰

公益法人改革の一環で、国土交通省が道路整備特別会計(道路特会)からの支出を取りやめる15法人のうち10法人は、06年度の収入に占める道路特会の割合が1割に満たないことが分かった。国交省は道路特会収入がなくなれば競争にさらされ、不要な公益法人の減少につながるとしているが、実際は特会に頼らなくても存続し、これまで同様に「天下り先」が温存される可能性が指摘されている。【窪田弘由記、高橋昌紀】

 道路特定財源を原資とする道路特会から1件500万円以上の年間収入がある公益法人50法人について、国交省の改革本部が見直しを進めていた。17日の最終報告で、存続させる公益法人は16法人のみとした。残りの34法人のうち15法人は、道路特会からの支出を取りやめ、請け負っていた業務の外注をなくすことで、結果的に不用な公益法人は存続しなくなると報告した。

 ところが、国交省の資料や各法人の収支決算書などによると、15法人のうち10法人では、06年度の収入(繰越金を除く)に占める道路特会収入の割合が0.1~8.8%だった。残る5法人のうち2法人も10%台だった。

 こうした特会収入依存率1割未満の10法人には06年度、計139人の元国交省職員が再就職している。役職員は計1301人で、OBの占有率は約1割に達する。特会収入依存率が0.2%だった全国建設研修センターは役職員205人のうち34人がOBだった。

 経済アナリストの森永卓郎さんは「為替変動にさらされている民間企業を考えれば、たかだか数%の収入減少にどれだけの意味があるか疑問だ。本筋は天下りの禁止であり、問題のすり替えではないか」と批判している。

毎日新聞 2008年4月19日 2時30分
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by yurinass | 2008-04-19 22:00

巨額損失のIHI 臨時株主総会 企業風土に厳しい批判

 十八日のIHI(旧石川島播磨重工業)の臨時株主総会は三時間半にわたり、巨額損失への経営責任や同社の体質について、株主から激しい批判や叱責(しっせき)が相次いだ。日本の重工業をリードした名門は、社内体制の立て直しと、業績回復による株価浮上という難しい課題に直面している。 (杉藤貴浩)
組織体質

 「土光さんが泣いていますよ」。臨時株主総会の質疑応答で、多くの株主が問いただしたのは、IHIの企業体質だ。ある株主は、石川島播磨元会長として合理化を推し進め、行政改革にも尽力した故・土光敏夫氏の名を挙げ、IHIの現状を嘆いた。

 同社は、突然の損失発生を、エネルギー・プラント事業の実現性の低いコストダウン見通しや工事の遅れによるものなどと説明。「他者の意見の尊重を妨げるような風土」(釜和明社長)による社内の監視体制の欠如が、こうした事態を招いたと総括した。再発防止策としては、財務部の増強によるコスト管理や工事受注審査の厳格化などを示した。

 しかし、多くの株主は「ちゃちな改善策」「小学生の反省文だ」などと納得せず、釜社長ら経営陣の辞任要求も相次いだ。
決算訂正

 「なぜ、うその決算書を出したのか」。株主の疑問が集中したのは、二〇〇七年三月期決算の訂正問題だ。営業損益が赤字に転落するなどの大幅な変更で、同社株は東京証券取引所では上場廃止の可能性もある「特設注意市場銘柄」に初めて指定されている。

 経営側は「決算は、その時点で知りうる情報をきちんと反映させた」と損失計上の故意的先送りを否定したが、六百億円以上の公募増資を昨年一月という決算発表前の微妙な時期に決定しており、株主らの不信は深まったままだ。
株価低迷

 「株価下落で受けた損を補償してくれ」。株主らは、巨額損失発覚前の半値程度に沈んだIHI株に悲痛な声を上げた。これに対し、同社は問題となったエネルギー・プラント事業の立て直しで、業績を回復し、株価浮上につなげる方針を繰り返した。

 しかし「個々の事業の工期が長い重工業は、業績の急回復が期待しにくく、円高などのマイナス要因もある」(証券アナリスト)との見方が多くIHIの“公約”がいつ果たされるのかは不透明だ。
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by yurinass | 2008-04-19 21:59

見当はずれの新銀行東京批判

 2005年4月の開業からわずか3年で1000億円近い累積赤字を抱え、行き詰まった新銀行東京への東京都による400億円の追加出資と「再建計画」が批判されている。NB onlineでも山崎養世氏が批判している。世間の批判を総括すると、失敗の原因は以下の3つに要約される。

(1)審査が杜撰: スコアリング(評点制)モデルによる形式審査のみで、実態面の審査がおろそかだった、あるいはなかった

(2)過度な融資目標: 設立当初から過度に積極的な融資目標が課せられた

(3)過度な営業インセンティブ: 銀行の営業担当に融資を伸ばす過度なインセンティブが与えられた

 そして「中小・零細企業への無担保融資の審査は、高い専門性と経験を必要とする難しいものである」にもかかわらず、銀行の貸し渋りを批判するあまり、「中小企業を支援するという政治的な意図が先行した結果」だと言われている。

「識者」が語る新銀行東京の失敗の教訓は正しいのか?

 このような教訓の抽出は一見もっともらしい。しかし、私は重大なポイントが見逃されていると危惧している。そもそも日本では「スコアリング方式の融資モデル」の本質が、全く勘違いされているのではないか。

 日本では、大企業と中堅企業向けに低利な融資を行う商業銀行と、零細企業、個人事業主相手に無担保・高利で融資する商工ローンなどに事業金融が2極化しており、無担保で融資するミドルマーケットが欠落している。これは金融エコノミストの間では広く共有されている問題認識だ。この2極化構造を解消し、ミドルリスク・ミドルリターンの貸出債権とその証券化に道を拓くのが、スコアリング方式の融資なのだ。

 ところが、スコアリング方式の原理を理解せず、運用も誤ったままで、教訓が正しく抽出されていない。例えば、新銀行東京の失敗に鑑み、金融庁はこれまでのスコアリング方式の導入推奨を撤回すると報道されている。

 「金融庁は地銀などに地域密着型金融(リレーションシップバンキング)の取り組みを提唱し、2003年度から貸し渋り対策の1つとして『スコアリング取引の活用』を挙げていた」。しかし今後は、「スコアリング融資を、積極的に推奨する項目から外す」(4月3日付、日本経済新聞)のだという。

伝統的な融資審査モデルには限界がある

 それでは、融資審査におけるスコアリング方式とは何か。その本質を理解するためには、ちょっとステップを踏む必要がある。

 融資判断が直面する最大の壁は貸し手と債務者の間の情報の非対称性である。債務者は自分自身の事業、財務内容の実態を一番よく知っている。一方、融資する側は知らない。上場企業ならば広範な財務情報の開示と監査法人による監査が法律で義務づけられているが、非上場企業ではそうではない。経営者が提出する財務諸表、損益計算書が正しい保証はない。

 この情報の非対称性が生み出す壁を乗り越えられないと、銀行は不良、あるいは悪意のある借り手たちの餌食になってしまう。実際、新銀行東京の損失には、そうした「食い物にされた」部分がかなりあるだろう。理論的には、これは「逆選択」の問題として知られている。

 こうした情報の壁に対して、貸し手の立場から2つのアプローチが成り立つ。1つは伝統的なアプローチである。金融機関は債務者ごとに融資担当者をつけ、継続的な融資関係を築き、企業の内部情報を最大限得られるように総合的な取引関係を深めようとする。

 貸し手の審査担当は、経営者の人格、経営能力、技術力などを見抜き、事業が順調であることを確認しながら、次第に融資限度額を拡大する。その過程でメーンバンクの座を巡ってほかの金融機関と競争も展開する。これは伝統的なリレーションシップバンキングのモデルである。

 融資の現場担当者は借り手企業と経営者の内情に精通することを職務とし、審査担当は実態を見抜く専門性と経験を問われる。要するに、貸し手と債務者の間にある情報の非対称性を限りなく引き下げることを目指すアプローチであり、手間も時間もかかる。従って、一定の規模以上の取引が期待できる企業でないと手間とコストが嵩んでペイしない。だから、取引の規模が小さい企業ほど、担保や経営者の個人保証が要求されてしまうのだ。

損失に対する確率的アプローチをするのがスコアリング方式

 他方のアプローチは、貸し手と債務者の間の情報の非対称性を前提に、債務不履行の発生を確率的に捉えて対処するもので、主に米国で発達してきた。スコアリング方式とはそうしたアプローチの手法化なのである。現場の担当者の経験や高い専門性に依存せずに、大量の取引を処理するビジネスモデルを構築するのが得意な米国らしい手法だ。

 具体的に言うと、金融機関は債務者を多面的な項目で機械的にスコアリング(評点)し、その属性に従って組織内部的な格付けを行う。例えばランク1 からランク5まで格付け分類(セグメント化)する。「格付け」=「一定期間の債務不履行による損失確率」である。ランク1は最も損失確率が低いセグメント、ランク5は最も損失確率の高いセグメントとなる。

 このスコアリング方式が成り立つために大切な前提条件が2つある。1つは、与信ポートフォリオの分散が高いこと、すなわち特定の属性のセグメントや企業への与信の集中が排除されており、各債務者に対する与信額が比較的小さく設定されていることである。従って貸し手は「メーンバンク」になることなど志向しない。

 もう1つは、債務者のリスク(債務不履行による損失確率)に応じた利鞘が乗った貸出金利が適用されることである。例えば、期間1年の損失確率がローン元本の1%と推計されるセグメントに属する債務者を想定しよう。この債務者に対する適用金利は、貸し手の資金調達コストが1%、経費率が1%ならば、3%(=1+1+1)以上でなければならない。損失確率が3%なら、5%以上の金利が適用となる。

 無担保融資なのだから、損失の発生は利鞘で吸収できる範囲でなければ、貸し手が破綻してしまう。また、こうしたリスクに見合った金利が適用されていれば、多数の貸出債権をパッケージにして、リスク分散の高い証券化商品として投資家に売却することも可能となる。

 もちろん、スコアリング方式だからと言って、借入申込人の提出情報を全部う呑みにして形式要件の審査だけで済ませてよいと考えるのは、誤解であろう。例えば、提出された損益計算書が黒字決算でも、それは虚偽かもしれない。そこで税務申告書の提出を要求する。税務申告が赤字決算で(納税なし)企業会計の決算書は黒字の場合、その格差が合理的に説明できる範囲のものかどうか、当然チェックされるべきである。

 あるいは「自社ビルあり」と申告されている場合、不動産登記簿の提出を要求すれば、自社ビル所有権の確認とほかの債権者の抵当権設定額などを第三者証拠で確認することができる。こんなことは基礎の基礎であり、別に与信審査の「高い専門性」がなくてもできることだ。

 損失確率は過去長期にわたる無数の債務者の属性データと債務不履行の発生実績を基に算出される。もちろん、その分析や融資ルールの設定には固有のノウハウが問われる。新銀行ならそうしたデータもノウハウもないから、既存金融機関、あるいは信用情報機関と提携してデータ装備する必要がある。

スコアリング方式がつきつける日本的金融慣行の変革

 スコアリング方式の本質は、融資のリスクとリターンに関する確率的なアプローチに基づいた融資ポートフォリオの管理である。従って、この原理に忠実であるならば、債務者の財務内容が融資後に悪化して、格付けが落ちた場合には、低下した格付けに応じた金利の引き上げを借り換え時に要求することになる。

 また、格付けが落ちて、既存融資残高が融資限度額(当然小さくなる)を超える場合には、既存貸し出しの期日返済(借り換えのお断り)か、担保の提出を要求する必要がある。逆に財務内容が改善すれば、適用金利は下がり、融資限度額も拡大する。

 これらはすべて融資ポートフォリオ全体のリスク・リターンを合理的に運営するために必要なことなのである。スコアリング方式に基づいた融資とは、その原理に忠実である限り、日本の伝統的なメーンバンク慣行に代表されるリレーションシップ・バンク・モデルの慣行とは相入れないものであることが分かるだろう。

 だから米国で発達したが、日本の銀行ではいまだ定着すらしていないのだ。こうした原理的な認識もなしに、金融庁が地域金融機関に対して「リレーションシップバンク強化の手段」として「スコアリング方式」導入を推奨してきたというのが本当ならば、私は呆れて開いた口が塞がらない。

 また、銀行の中小企業への無担保融資が伸びないことを「銀行の審査に十分な専門性、目利き能力がないからだ」と言うのはトンチンカンな批判だ。既に述べた通り、情報の壁を乗り越える作業のためには、コストと手間がかかり、一定規模以下の企業を対象にした融資ではコストに見合わない。そうした小規模取引にはスコアリング方式が有効なのである。

 ところが、このスコアリング方式モデルが、貸し手と債務者の伝統的な融資慣行とは異質なため、貸し手、借り手双方に正しく受け入れられていない点に本当の問題があるのだ。「融資は確率論じゃない!」と言い放つ銀行の審査部長。「御社の倒産確率を前提にすると、この程度の金利引き上げが必要です」と中小企業の社長に言ってしまったが故に、社長から「倒産確率だと!二度と来るな!」と罵倒された銀行員。どれも、笑えない話だ。

こんなことでは日本の金融ビジネスは閉塞したままだ

 新銀行東京で、こうしたスコアリング方式を成り立たせる原理が守られていなかったことは、まず間違いないだろう。しかし、これは新銀行東京だけの問題ではない。実は日本では債務者の損失確率によるセグメント化、それに応じた金利の適用、債務者リスクに応じた金利形成が戦後長きにわたって阻害されてきた。

 債務者リスクに応じた金利形成が阻害されてきた理由は、複合的な要因によるものでかなり複雑だ。1つは、財務内容が脆弱な(多くは中小零細企業)借り手への高金利の適用は無担保であっても、「高利貸し、弱者いじめであり、けしからん」というイデオロギーが日本では非常に根強いことだ。

 その結果、商業銀行は中小企業でも比較的優良な法人企業への融資を専らとし、そこでは伝統的な審査方式とメーンバンク慣行が支配的になったので、スコアリング方式自体の形成、導入が遅れた。また、無担保では損失確率を勘案すると低すぎる利鞘しか確保できないので、担保で固め、社長個人の連帯保証まで要求する融資モデルが一般化してしまったのだ。

 むしろ、損失発生確率を前提とし、スコアリング方式に忠実なビジネスモデルを構築したのは消費者金融業界である。「サラ金」と揶揄され、非倫理的な業界だと叩かれてきたが、この業界は借入人1人当たりの融資限度額を小さくし、リスク分散された融資ポートフォリオでリスクに見合った利鞘を稼いできた。

 いわゆるグレーゾーン金利の禁止の結果、彼らが融資対象にできる顧客層は縮小し、既存ローンから想定していたグレーゾーン金利利鞘を放棄しなくてはならなくなったので、今は赤字を出している。しかし、ビジネスモデル自体は合理的に確立されたものを持っている。

 伝統的な審査モデルに基づいて相対的に優良で規模の大きな企業に低利で貸す商業銀行と、低所得層や零細企業を相手に高利で貸す消費者金融や商工ローンの世界に日本の金融ビジネスは2極化してしまった。新銀行東京の失敗からの教訓抽出を誤り、日本の銀行がスコアリング方式の本当の意味での運営を断念する方向にもし動くならば、この2極構造から抜け出すチャンスは失われてしまうのだ。
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by yurinass | 2008-04-19 21:58

大阪書籍:再生法申請 社長、23億円背任か

 教科書出版大手の大阪書籍(大阪市東成区)が、大西一義社長の解任や刑事告訴を検討していることが12日分かった。4月の臨時取締役会で大西社長は自らの不動産事業について「背任行為だった」と認めたため。大阪書籍は大西社長の不正支出を少なくとも23億円とみている。同社は10日、民事再生法の適用を申請していた。

 大阪書籍などによると大西社長は、昨年夏に10億円で土地を取得。しかし、名義は同社と無関係の第三者だった。また、同社に無断で不動産会社に13億円分の手形を振り出していた。【横山三加子】

毎日新聞 2008年4月13日 東京朝刊
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by yurinass | 2008-04-19 21:57