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by yurinass
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2008年 03月 06日 ( 5 )


ファンドバブルの裏に暴力団あり

 彼らは、熱狂の時代に咲いたあだ花だったのだろうか。

 東京都千代田区麹町にあった「秀和紀尾井町TBRビル」。築30年を数えるこの古ビルを巡る立ち退き交渉を巡って、警視庁組織犯罪対策4課は3月4日、大阪市東住吉区の不動産会社、「光誉(こうよ)実業」の社長、朝治(あさじ)博容疑者など計12人を逮捕した。弁護士資格がないにもかかわらず、テナントの立ち退き交渉を行った弁護士法違反(非弁行為)の容疑である。

 光誉実業は不動産会社の依頼を受けて入居者の立ち退き交渉をするいわゆる「地上げ屋」。秀和紀尾井町TBRビルでは、東証2部上場の不動産会社、スルガコーポレーションの依頼を受け、立ち退き交渉に当たっていた。報道によれば、スルガコーポから光誉には報酬を含めて約40億円が渡った。この物件以外にも、明らかになっているだけで、スルガコーポは光誉に5件の立ち退き交渉を依頼している。

 以前から、光誉には暴力団の影がちらついていた。


嫌がらせで猛犬を放した過去も
 「朝治さんとA組(指定暴力団山口組系)の関係は、僕らの業界では有名」。大阪で立ち退き交渉を行っていた同業者は小声で囁く。

 20年以上も前から立ち退き交渉を行っていた朝治容疑者。バブル期に大阪の北新地やミナミなどの繁華街で立ち退き交渉を手がけており、「その過程でA組との関係が深まった」(先の地上げ屋)とされる。今回の事件では、光誉と暴力団山口組系幹部との間で現金のやりとりがあったと報道されており、その通りなら、スルガコーポから流れた金が反社会勢力に渡ったことになる。

 大阪時代から朝治容疑者と面識があるこの地上げ屋によれば、朝治容疑者は九州のある“組織”を抜けた後、大阪に上京し、立ち退き交渉を始めた。そのやり方を尋ねると、一言こう答えた。

 「とにかく、荒くたい(荒っぽい)ねん」

 朝治容疑者は1996年に、地上げを巡る嫌がらせで大阪府警に逮捕された。立ち退きに応じない入居者に街宣車を回したり、ドーベルマンを放したり。TBRビルの立ち退き交渉でも、(あえて見えるように)入れ墨を入れた若い衆にタンクトップを着せて歩かせる――などの威圧行為をしていたという。

 バブル経済の崩壊とともに、地上げ屋は表舞台から姿を消した。その地上げ屋が再び息を吹き返したのは1990年代後半のことだ。その要因の1つは不動産ファンドの急増である。

 1990年代後半になると、地価下落で割安になった不動産を購入する海外のファンドが増え始めた。その後、国内系ファンドも登場し、雨後の竹の子のように増えたファンドがオフィスビルやマンションを買いあさった。動き出した東京の不動産市場。大阪を地盤にしてきた地上げ屋が東上を始めたのはビジネスチャンスを嗅ぎ取ったからだろう。

 こうしたファンドの旺盛な需要を満たすため、不動産開発業者は競うように物件を建築した。その結果、用地価格は高騰。取得費用を抑えるため、入居者のいる物件を安価に購入し、専門業者を使って立ち退かせるデベロッパーが相次いで出た。光誉はまさに、この専門業者。その意味では、昨今の不動産バブルが生んだあだ花である。

 そして、光誉に立ち退き交渉を依頼したスルガコーポも不動産市場の活況の中で急成長を遂げた。


“わけあり物件”の取得で急成長
 スルガコーポは入居者の立ち退きが進まない“わけあり物件”を積極的に取得するデベロッパーとして業界では広く知られていた。例えば、東京・銀座の中央通りに面したとあるビル。現在はスウォッチの路面店が入居しているが、この物件の再開発にかかわったのもスルガコーポである。

 この物件が建つ前にあったビルを米投資銀行、モルガン・スタンレー証券が購入したのは2000年のこと。ただ、立ち退き交渉が難航し、2003年にスルガコーポに売却した。一部のテナントが退去せず、難しい不動産だったが、取得したスルガコーポは半年あまりで立ち退きを完了させ、スウォッチに転売している。

 権利調整の複雑な物件を割安に購入し、デベロッパーやファンドに転売する――。2003年3月期以降、スルガはこの不動産ソリューション事業で急拡大した。

 2003年3月期に約172億円だった不動産ソリューション事業の売上高は、約209億円(2004年3月期)、約284億円(2005年3月期)、約508億円(2006年3月期)、約609億円(2007年3月期)と右肩上がりに伸びた。2008年3月期には中間期だけで778億円を計上している。2008年3月期中間決算の場で、スルガコーポは通期の売上高予想1180億円を1400億円に20%近く上方修正した。その原動力となったのは不動産ソリューション事業である。

 代表権を返上した岩田一雄会長と共に、取締役を退任した高城竜彦氏がこの不動産事業を手がけていた。住友不動産の社長や会長を務めた高城申一郎氏の親族として知る人ぞ知る存在だ。岩田会長の息子、岩田剛取締役の妻も高城氏とは血縁関係にある。

 「大阪流の熱意のある会社と思っていた」。4日夜の会見で岩田会長は光誉との取引の経緯を苦渋に満ちた表情で語った。金融機関から“フロント企業”と伝えられ、2007年に取引を打ち切ったという話だが、ソリューション事業のトップだった竜彦氏がそれまで知らなかったとは考えにくい。曰くつきの案件をまとめるにはそれなりの背景がなければ難しい。

 東証2部上場会社が絡んだ弁護士法違反事件は、ここ数年の不動産市場の過熱が生んだと言っても過言ではない。だが、米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)の影響もあり、現状の東京の不動産市場は以前ほどの熱はなく、不動産ファンドの買いは落ち込んでいる。ここ数年の不動産市場を鮮やかに彩った地上げ屋とデベロッパーの蹉跌は、不動産市場が冬景色になったことを誰の目にも明らかにした。
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by yurinass | 2008-03-06 16:27

会計を勉強して印象に残った2つのこと

 公認会計士の高田直芳氏に執筆をお願いしている「ITを経営に役立てるコスト管理入門」の2008年3月3日公開コラムで,アスキーソリューションズの粉飾決算を取り上げた。コラムの内容は,公開されている訂正報告書の財務諸表から,粉飾決算/虚偽記載のやり方を事後的に検証するというもの。粉飾決算の手口は,架空売上の計上など「至ってオーソドックス」なものだったと結論付けている。

 情報システムの開発・運用に携わるIT技術者には,会計の細かいルールや経理実務になじみの薄い人が多いだろう。だが,IT技術者である前に一人の社会人として,勤務先や顧客企業がどのような経営状態にあるか,知っておいた方がよい場合も多い。売上高や営業利益の増減といったシンプルな指標からもある程度の情報は得られるが,貸借対照表,損益計算書といった財務諸表の分析手法を知っておけば,その企業の収益性,安全性,成長性などを多角的に判断できるようになる。

 企業情報システムの全体像を理解する上でも,その中核に位置する会計の知識は役に立つ。例えば,日常的な仕訳から会計期間ごとに財務諸表が作成されるまでのロジック,売上や費用の計上タイミングを決める基本ルールを学んでおけば,お金の流れが関係するシステムの設計で,「なぜこうしたロジックが要求されるのか」がすんなりと理解できるだろう。

 筆者は以前,IT技術者向けに会計の基礎知識を解説するeラーニング・コンテンツを作成したことがあり,会計システムの設計・構築を担当しているIT技術者や公認会計士に原稿を依頼し,色々勉強させていただいた。その際,印象に残ったことが2つある。1つは,経理担当者の一番重要な仕事が「資金繰り」だということ。もう1つは,企業が売上や費用を計上するタイミングは「企業会計原則」に基づいて決定されるが,特に費用を計上するタイミングについては,企業の恣意的な判断が入り込みやすいということである。

 前者については,くどくどしく説明する必要はないだろう。帳簿上は売上が順調に増えていても,現金を回収できず取引先への支払いが滞ったら,企業は存続できなくなる。勤め人を長年続けていると,恥ずかしながら,こうした当たり前のことに思いが及ばなくなる。

 後者の「費用を計上するタイミング」の恣意的な判断については,どこまでがセーフで,どこまでがアウトか,いまだによく分からない。一般論としては企業会計原則に適合しているかどうかで判断することになるが,個別の事例については微妙なケースも多い。

 例えば,IT業界では2009年4月からの会計期間において,受託ソフト開発の案件に「工事進行基準」による会計処理が事実上義務づけられる。これはプロジェクトの進ちょく状況に合わせて売上を“分散計上”するというもので,売上に対応する費用もプロジェクトの進捗状況に合わせて,“分散計上”されることになる。だが,ある会計期間の売上に対応する費用がどれだけなのか,恣意的な判断が入り込む余地がある。企業によっては,プロジェクト遅れのリスクを勘案して,プロジェクト進行中の売上は控えめ,費用は前倒しで計上するかも知れない。そうなれば,プロジェクト進行中の損益は実態より悪くなる。

 実際,野村総合研究所はIT業界で「進行基準」をいち早く採用している企業だが,2006年当時,第1~第3四半期に比べて第4四半期の営業利益率が改善する傾向が数年間にわたって続いていたという(関連記事)。関連記事の筆者である東葛人氏はこの原因について,決算期をまたがずに第4四半期に終了するプロジェクトが多いため,第4四半期に計上される売上が増えたのではないかと推測している。

 こうした恣意的な判断は,果たしてどこまで許されるのだろうか。このあたりの“微妙な問題”になると,正直,素人の手には余る。公認会計士など専門家の力をお借りしながら,今後も個別の事例ごとに判断していくことになるだろう。
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by yurinass | 2008-03-06 16:25

不祥事の“成果物”、ソフト取引における会計処理の厳格化に思う

 メディア・リンクス事件に連座した元テレビ局員に無罪判決――今日、そんなニュースが出ていたので、あるペーパーの存在を思い出した。企業会計基準委員会が3月30日に公表した『ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する業務上の取り扱い』のことだ。ITサービス業界の不祥事を受け、受託ソフト開発やパッケージソフト販売における会計処理の厳格化へ向けた取り組みが続いていたが、その成果物がこのペーパーである。

 このメディア・リンクス事件は、今でこそライブドア事件の前にかすんでしまったが、当時ITサービス業界や会計監査制度を揺るがした大事件だった。大阪のシステム開発会社だったメディア・リンクスが架空取引による粉飾決算を行ったとして、2004年秋に摘発された事件で、同社の社長だけでなく、元テレビ局員や大手SIerの元部長などが事件に連座したとして逮捕された。さらに、こうした事件の土壌にITサービス業界の不透明な商慣行があるとされたため、事が大きくなった。

 取引実態がない伝票だけの“取引”で売上を水増しする手口の犯行で、その当時「スルー取引」「口座貸し」など“業界用語”もこの事件により有名になった。この事件などをきっかけに、会計監査の信頼性も失われかねないと危機感を持った日本公認会計士協会が動き、日本の会計基準作りを担う企業会計基準委員会に対して、ITサービス業における会計監査上の指針作りを働きかけた。その結果、出てきたのがこの『ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する業務上の取り扱い』である。

 このペーパーのドラフトは以前読んだことがあったが、改めて読んでみると、拍子抜けするぐらい常識的な内容である。まあ、この手のペーパーが非常識だと困るのだが、当初は受託ソフト開発についてもパッケージソフト取引のアナロジーで議論を進めるなど、「あれっ」と思うことがあった。ただ、この最終版は、極めて納得感のある常識的な内容になっている。

 3つほど例を挙げてみると、次のようになる。
●まともな契約書がない場合や検収書が発行されていない場合、もしくは検収後も作業を継続している場合は、ITサービス会社はその取引の完了を客観的に説明できなければならない。
●分割検収の場合は、納品日や入金条件などの事前の取り決めがあり、分割単位で一定の機能を有する成果物が提供されたことなどを確認できなければならない。
●下請け企業に丸投げした場合は、瑕疵担保など営業過程で当然負うべきリスクを負担していることを証明できなければならない。

 このように常識的な“基準”が並ぶ。ところがITサービス業界では、それは常識ではないらしい。というのも、「取引相手も含めた多大な対応を要すること等もある」との理由で、適用は当初予定よりも1年ずらし、2007年4月以降に始まる事業年度からとしたからだ。おそらく、年度をまたがるSIプロジェクトなどで、この基準に抵触する案件があるとの判断からだろう。

 まあ、ここで「やはりITサービス業界には、まともな商慣行がないな」と皮肉っても仕方がない。1年間執行猶予が与えられたわけだから、ITサービス業界はここらできっぱりと“身ぎれい”になるべきだ。つまり、なあなあで済ませてきたユーザー企業や協力会社との取引を、世間の常識に合わせるように努力するべきだろう。

 今年度は自社のビジネスでの内部統制の確立、そして来年度はユーザー企業への日本版SOX法(金融商取引法)対策ソリューションの売り込み。これでピッタリ時間は合う。



*このエントリーをアップした際に、最後の行が抜け落ちていました。改めて読んでみると蛇足の感もありますが、最後の行を追加しておきます。失礼しました。
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by yurinass | 2008-03-06 16:23

NRIの“決算の謎”から改めて「進行基準」を考えてみた

 ちょうど株主総会のシーズン。それで思い出した。何かと言うと、野村総合研究所(NRI)の“決算の謎”である。NRIの決算短信などを見てもらうと分かるが、ここ数年、同社の通期決算は第3四半期までの決算に比べて、営業利益率が必ず良くなっている。不思議なことだなあと思っていたのだが、少し前に、その謎解きをしてもらったことがあった。

 第4四半期に、いつも利益率の高い優良案件の売上を計上できているから----と説明できれば簡単だが、そうは都合良くはいかないし、NRIは会計処理に進行基準を採用しているので、そもそも論として、そのようなことはあり得ない。進行基準は、検収書をもらってから売上計上するというITサービス業界でお馴染みの会計処理(完成基準)とは異なり、システム開発の進捗状況に合わせて売上を“分散計上”するやり方だ。

 実は、この進行基準という会計処理方法に、通期の利益率を跳ね上げるメカニズムが組み込まれているのだ。進行基準では、開発の進捗状況をコストで測る。投入した人月コストに対応する売上を計上する形だ。お気づきだと思うが、このやり方は一つ問題がある。プロジェクトに遅れなどの問題が生じ、大量の人員を投入した場合、そのコスト分に見合う売上を計上してしまうと、おかしなことになる。

 こうした場合、進行基準ではその場で“損切り”しなければならない。コストの増加が、作業の進捗が予定より進んだためなのか、なんらかのトラブルによるものかを判定し、トラブルなら当然、コストに見合った売上は計上できない。場合によっては赤字になる。つまり“悪い話”は、ほぼ発生時点で会計的に認識し、四半期決算などに反映される。そんなわけだから、進行基準は完成基準と異なり、プロジェクトに対して会計面から強力な統制が働くことになる。

 一方、プロジェクトなどがうまくいった場合は、どうなるか。当然、投入したコストに対して粛々と売上が計上されていく。ところで、システム開発などの料金には、以前ほどは確保できないとはいえ、リスク分を上乗せした“のりしろ”がある。幸いにして、のりしろを使わずに済めば、こののりしろ分はプロジェクトの完了時に計上される。“悪い話”と異なり、“良い話”は最後に明らかになるわけだ。

 こうした進行基準の特性に則して、NRIの決算に読んでみれば、冒頭の謎はすぐに解ける。最近は決算期をまたぐプロジェクトは少なくなっているから、先ほどの“悪い話”は第1四半期から第3四半期に、そして“良い話”は第4四半期に発生する。だから、通期決算で四半期決算などより利益率が良くなるわけだ。

 さて、この進行基準だが、かつて赤字プロジェクト撲滅のための強力なツールとして注目を集めたことがあった。大失敗プロジェクトを多数抱え込み、火の海となった富士通が、改革の一環として採用に踏み切る発表を行ったときのことだ。しかし、それ以降、進行基準の採用に踏み切ったというITサービス会社の話は聞かない。

 進行基準を採用するためには、顧客との厳格な契約、厳密な予実管理などが必要になるため、その手間を嫌うITサービス会社は多い。企業会計基準委員会が3月30日に公表した『ソフトウェア取引の収益の会計処理に関する業務上の取り扱い』でも、ITサービス会社に進行基準の採用を求めるのは現時点では無理と結論付けた。しかし、これからITサービス会社も内部統制システムの整備が必要になる時代。もう一度、進行基準の採用を検討してみるべきでは、とNRIの決算書を眺めながら思った。
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by yurinass | 2008-03-06 16:23

地域金融機関、商品開発タッグ・ゆうちょ銀の攻勢に対抗

 地域金融機関が投資信託や住宅ローンなど金融商品の共同開発を進めている。複数の金融機関が協力することで商品の開発コストを抑えたり、付随サービスの充実を進めたりして、顧客に魅力を訴える。郵政民営化で昨年10月に誕生したゆうちょ銀行が地域への攻勢を強めるなか、営業地域の異なる地域金融機関が連携して対抗力をつける。

 横浜銀行、千葉銀行、群馬銀行など地銀7行は2月、住宅ローンの共同開発に乗り出した。第一弾として9月までに女性向け住宅ローンを導入する予定。会員向け福利厚生サービスの専門会社と連携して家事代行や育児サービス、乳がん検診などの女性向け特典を用意する。
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by yurinass | 2008-03-06 16:18