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2007年 05月 10日 ( 1 )


みずほフィナンシャルグループ 「オリコショック」で問われるリテール独自路線

 今月の中旬以降に順次発表されるメガバンクの2007年3月期決算は、ここ数年各行が力を入れてきたリテールビジネスが大きく足を引っ張ることになる。

 きっかけは、昨年1月に最高裁判所が下した司法判断だ。利息制限法の上限20%を超える、いわゆるグレーゾーン金利での貸し出しを認めない判決である。消費者金融や信販会社は「過払い利息」返還に備えた引当金が必要となり、2007年3月期は巨額の赤字を計上する見込み。その余波がメガバンクの業績を襲った形だ。

 みずほフィナンシャルグループ(FG)も例外ではない。包括提携している大手信販会社のオリエントコーポレーションが2007年3月期に4579億円の最終赤字(見込み)に転落する「オリコショック」が直撃した。オリコが債務超過回避のために実施する総額1500億円もの第三者割当増資を、みずほグループは伊藤忠商事らと引き受ける。

 加えて、みずほコーポレート銀行が保有する債権1400億円の優先株への転換に応じ、同行の沖本隆史副頭取をオリコの会長に就任させるなど、全面的な支援方針を打ち出した。みずほFGは優先株を普通株に転換させてオリコの筆頭株主となり、2年後をめどに持ち分子会社化する見込みだ。

メガ3行の足を引っ張る消費者金融

 オリコ支援の代償は決して小さくない。今年3月に発表した2007年3月期の連結業績予想では、経常利益は従来予想の1兆800億円から6200億円へ、税引き後利益は同じく7200億円から5400億円への下方修正を余儀なくされた。

 みずほだけではない。傘下の消費者金融大手プロミス()の赤字拡大により、三井住友フィナンシャルグループ()は4月末、2007年3月期の連結業績の下方修正を発表。経常利益は7600億円から5700億円に、当期利益は4600億円から3150億円へと業績予想を引き下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループ()も傘下の消費者金融大手アコム()や信販大手三菱UFJニコス()が業績の足を引っ張る。


 これらはメガバンク共通の構図だが、みずほは他の2行とは違う路線を進んできた。2004年に包括提携したオリコの主力は、自動車ローンなどのキャプティブローン(加盟店を介した販売提携ローン)だ。キャッシングローン主体の消費者金融事業とは距離を置く方針を明確にしており、グループ内に消費者金融会社を持っていない。

 高収益が見込める消費者金融事業に参入しないことについて、みずほに対して批判の声が出ていた。それでも、消費者金融と銀行のリテール業務では顧客層が異なり、シナジー効果が生み出しにくいという判断からその方針を変えなかった。

 その選択が正しかったのかどうかは、これから問われることになる。リテール業務の主力である住宅ローンでは、審査体制の強化などに取り組み残高を着実に伸ばしているが、一方で新規顧客の利ざやは低下傾向にある。

 その分、収益の柱として期待がかかるのが個人向けローン分野で、オリコに新しい加盟店を紹介して顧客基盤を拡大するなど、キャプティブローンの残高を確実に伸ばしている。みずほ銀行の野中隆史副頭取は「まだ業績には結びついていないが、個人部門の営業力は着実に上昇している」と話す。

悪材料は出したが株価は低迷

 それでも現時点では株価はさえない。1年前には100万円前後で推移していたみずほの株価は今では70万円台に低迷している。オリコ支援は株価には織り込まれたとはいえ、これといった買い材料もなく、ずるずると値を下げ続けている。

 それでも、「他行より先に悪材料を出し切り、オリコや伊藤忠との関係強化も明確になったことで、今後の視界がはっきりした」(国内証券アナリスト)と評価する声もある。後は、その効果をどれだけ業績で示せるかどうかにかかっている。

 グレーゾーン金利撤廃により、各行とも高金利での個人向けキャッシングローン事業の収益力の低下は避けられない。その分、キャプティブローンやカード事業の競争激化は必至で、カード会社や信販会社などを巻き込んだ新たな再編が予想される。消費者金融と距離を置く独自路線を貫いてきたみずほがどう振る舞うのか、注目が集まる。
(日経ビジネス)
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by yurinass | 2007-05-10 09:28 | 経済状況記事