Webメモ


メモです。
by yurinass
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧

2007年 03月 05日 ( 11 )


第2部eリテール特集――進む「ポイント本位制」、発行額4500億円超、他。

 顧客囲い込み手段のポイントの発行総額が個人消費の一五%にも匹敵する規模に膨らんでいる。企業はポイント付与だけでなく、航空会社のマイレージへの交換など交換のしやすさにも力を入れている。同時に、地域活性化のツールとしても注目されている。ポイント規模の急速な拡大を背景に、業界団体や経済産業省は個人情報保護やポイントの会計ルールの明確化などにも取り組み始めた。
 野村総合研究所によると、顧客囲い込みや販促手段として企業が発行するポイント発行総額はいまや四千五百億円以上にのぼる。三百兆円を超す個人消費全体からみれば「一五%程度がポイント付与の対象」(同総研の安岡寛道上級コンサルタント)という状態だ。
 ポイント発行企業が増える中、ポイントのためやすさだけでは他社との違いを打ち出せなくなってきた。そこで広がってきたのが他社のポイントプログラムとの連携、つまりポイント交換だ。
 プログラム間での交換状況はどうなっているのか。ポイント検索サイト「ポイント探検倶楽部」で今年一月に検索された結果をみると、ためたポイントは航空会社のマイルに集約する利用者が圧倒的に多いことが判明。日本航空、全日本空輸はポイント流出の三倍以上が他社ポイントから流入すると推定される。
 ポイントを現金価値に換算すると通常、一ポイント当たり一円だが、マイルの場合は四―五円以上になる。こうした人気を背景に、日航、全日空は買い物額に応じてマイルを付与するインターネット通販モールなどを拡充。航空マイルがポイント版「基軸通貨」としての色彩を強めている。
 航空会社以外で、他社ポイントの受け入れ先として人気が高いのが、現金や電子マネーに換えられるポイントプログラムだ。イーバンク銀行、ジャパンネット銀行は一ポイント一円換算で利用者の銀行口座(手数料などがかかる場合もある)に振り込むサービスを展開。現金志向の強い主婦層に受けている。
 消費者受けのいいポイントプログラムには、他社からのポイント提携の申し入れが相次ぐ。例えばイーバンク銀行の場合、直近のポイント提携先は約五十社で前年比五割増えた。
 ポイント交換先を増やすことは消費者利便性にはかなうものの、手間やコストもかかる。A社の会員がためたポイントをB社のプログラムに移す場合、A社はB社からポイントを購入して自社の会員に付与する。
 交換先が増えるほど、コストもかさむ。費用対効果の面からポイント提携を見直す動きが出てきた。
 ローソンは三月末でカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)子会社のTカード&マーケティングとのポイント提携を解消する。
 ローソンは〇三年当初、自社の来店客がビデオレンタル店「TSUTAYA」会員と傾向がよく似ていることなどから提携。ローソンの買い物でも、TSUTAYAで使えるポイントがたまることが呼び水になって、来店客の大幅な伸びを見込んだ。だが実際は「利用実績などからみると、提携のメリットが感じられるほどの効果はなかった」(ローソン)という。
 ポイント提携は数年前は先例が乏しく、企業は効果を見定めにくかったが、ここにきて徐々にその費用対効果がみえてきた。利用者の満足度を高めるため、全体的にみればポイント交換先を広げるというトレンドは変わらないが、今後は軌道修正を迫られる企業が相次ぎそうだ。
 ポイント市場が急速に拡大するにつれ、消費者保護の問題が浮上してきた。経済産業省や業界団体は個人情報保護やポイント権利の保護に向けたルール作りを始めた。
 経済産業省は二月二十三日に「企業ポイント研究会」を発足。NTTドコモやKDDI、全日本空輸、高島屋、楽天など主なポイント発行事業者が参加、ポイントの交換比率や有効期限などの取り決めを設ける方向で議論しており、六月までに報告書をまとめる。
 ネットマイルやECナビ、サイバーエージェントといったネット上でポイントサービスを手掛ける十三社も二月十五日に任意団体「日本インターネットポイント協議会」を設立。消費者保護などについて事業者間で情報交換しながら、今後一年で具体的な運用ガイドラインを確立する。
 焦点の一つは権利保護。電子マネーについては未使用残高の半額を供託することが義務づけられているが、ポイントについては企業の倒産時などにも全額払い戻しの義務はない。このため発行企業が倒産した場合、消費者のポイントが消滅する可能性がある。
 悪意のあるポイント発行業者が恣意(しい)的に倒産し、他社から獲得したポイント原資を消費者に還元せずに逃げる可能性もある。すでに「ポイント事業を立ち上げて六カ月でサイトAを閉鎖し、すぐに別のサイトBを立ち上げるような事例が出はじめた」(ネットマイル)。
 ポイント発行に伴い企業が計上する引当金は明確な基準がなく、各社で引き当て方式が違う。実態と乖離(かいり)した引当金を計上して利益操作をする企業がでる可能性も指摘される。
 ポイント発行業者はこうした市場ルールを明確にすることで消費者のポイント離れを防ぐと同時にサービス事業者自身や広告主の保護もめざす。
 ポイントサービスを地域活性に生かす取り組みも進んでいる。
 地域通貨と電子マネーの利点を兼ね備えるのがサイモンズ(東京・中央)運営の「サイモンズ・ポイントカード」。業種を超えた共通ポイントで、どの加盟店でも購入百円ごとに一ポイントたまり、一ポイント=一円としてどこでも使える。集客効果が高く、ポイント処理や顧客データベース管理をサイモンズが代行するため零細店でも導入しやすい。
 全国一千店が加盟、会員は十五万人。現在、最も普及しているのが北海道函館市。朝市の専門店から小さな食堂などが加盟するが、その動きは大都市にも広がってきた。飲食店検索サイト「グルメぴあ」を運営するグルメぴあネットワーク(東京・港、増田康裕会長)は一月に加盟。全国飲食店二万五千店のグルメぴあ加盟店間で顧客を融通する。
 関東私鉄大手が三月に導入する共通ICカード乗車券「パスモ」もポイントサービスとして注目を集める。私鉄各社や商店街、自治体が組んでパスモを活用する方向だ。
 東京急行電鉄は東京都目黒区商店街連合、目黒区と連携し秋からパスモを使った割引を始める。パスモの電子マネーで区内の店で買い物をするとポイントがたまり、次回買い物時に一ポイント=一円の割引を受けられる。同世田谷区も、地域ボランティア活動や介護予防講座に参加した六十五歳以上の区民を対象に、ポイントを付与する制度を十二月に始める。たまったポイントは、区の共通商品券などと交換できる。
[PR]

by yurinass | 2007-03-05 10:11 | 経済状況記事

集まり散じた再生のプロ―異なる世界の人材、知恵絞る(人脈追跡)他。

 産業再生機構が今月解散する。産声を上げたのは二〇〇二年十月。政府の総合デフレ対策に設立が盛り込まれ、不良債権に苦しむ金融機関を救済する切り札の一つと位置づけられた。
 だが、当の金融機関には「強制的な債権放棄を迫られるのでは」といった疑心暗鬼が渦巻き、さらに当時の財務相、塩川正十郎(85)が機構設立に際し「企業の生き死にを判断する閻魔(えんま)大王が必要だ」などと発言したこともあり、産業界などからの反発も強まった。
 「国に企業再生ができるのか。おかしなものを作るなあ」。新聞で機構設立を知った時、斉藤惇(67)はこう思った。三十六年間籍を置いた野村証券で斉藤は有力な社長候補と目されていたが、一九九七年に摘発された総会屋事件に伴う粛正人事で副社長を退任。機構設立が決まったころは大手生保系投資顧問会社の会長を務めていた。
 〇二年末に投資顧問会社を退き、外資系証券会社のヘッドハンティングに応じるべきか迷っていた斉藤のところに機構の社長就任の話が持ち込まれたのは〇三年二月下旬。斉藤を口説いたのは旧知の霞が関官僚で当時内閣府産業再生機構設立準備室次長(現財務省理財局次長)の小手川大助(55)だった。
人には定めがある
 日本経団連名誉会長の今井敬(77)をはじめ数人の候補者に逃げられたポストを斉藤が引き受けたのは「野村を辞めた時もそうだが、人には定めがあると感じたから」という。ただ、鳴り物入りで発足したものの機構の中身はほぼ白紙の状態。株式会社形態に決まり、預金保険機構に加えて農林中央金庫の出資が報じられたのは〇三年五月の発足当日。「この組織に前例はない。我々がモデルになる」。斉藤はそう決意した。
 斉藤の下で企業再生の実務を取り仕切ったのは専務の冨山和彦(46)。実は、冨山も機構設立を初めて聞いた時は「うまく行かないだろう」と思った。当時は日本経済の再生論議が喧(かまびす)しかったが、財政出動を声高に叫ぶケインジアンや倒産を放置しても構わないと主張するフリードマン流の自由放任主義者が相も変わらず幅を利かせ、「企業再生に対する健全な視点が欠落していた」。
 冨山は当時、仲間と創業したコンサルティング会社の社長だった。機構に誘われた際、引き受ける条件として「実務の幹部人事を壟断(ろうだん)させてほしい」と冨山は申し出た。限られた時間で成果を出すにはいちいち議論している暇はない。しかも国内で企業再生に精通した人材は限られている。困難な仕事だからこそ、あえて傍若無人な条件提示をしたのだが、政府側はのんだ。その結果、発足当初の機構には冨山の人脈に連なるスタッフが多くなった。
 常務の中村彰利(48)のほか、執行役員となった松本順(45)、渡辺美衡(49)、立石寿雄(48)ら「七人のサムライ」と冨山が呼んだ面々は意思疎通のパイプが太く、機構の立ち上げにフル回転した。ピーク時のスタッフは二百人超。ほとんどは関係者人脈で集めた。コンサルタント会社や監査法人、法律事務所、金融機関の出身者が多く、公認会計士や弁護士、税理士などの有資格者も大勢いた。
「民間版」の誕生も
 「法務、財務、金融など異なる世界の人材が集まっていたのが機構の強みだった」とカネボウ再生などに携わった村木徹太郎(41)は振り返る。危機に陥った企業を各自の専門分野から分析。最適の再建策を練る。「病人に薬を投与するようなもの」と冨山は表現する。機構は四十一件の企業再生を手がけ、予定より一年早く解散する。「薬は副作用を伴う。機構が一時的に市場をゆがめたのは明らかなので早めに撤収する」
 すでに大半の人材が次の仕事に巣立った。執行役員だった片山龍太郎(49)や余語邦彦(50)のように企業のトップに迎えられた例もあれば、松本や立石のように起業した例もある。
 斉藤は東京証券取引所の次期社長候補として有力視されている。冨山の転身先は未定だが、企業再生関連の新会社を設立する構想も温めている。機構OBを含む若手を鍛えて日本の経営者の人材に厚みを加えたいという。機構が手がけた案件は極めて困難なものばかり。「それをやり遂げたのだから、今の日本は企業再生のノウハウで世界一の水準」。民間版再生機構誕生の可能性が膨らんでいる。=敬称略
(編集委員 安西巧)
 衣服の汚れは汗や食べ物のはねが多い。これらは水洗いすれば落ちることが多いが、繊維が伸縮して服の形が崩れる恐れがある。有機溶剤によるドライクリーニングなら形崩れはおきにくいが、汗など水溶性の汚れは落ちにくい。形崩れせず、汚れを落とすにはどうすればよいか。クリーニング業界の長年の難問に挑んだのが、宅配クリーニング業、ハッピー(京都府宇治市)の橋本英夫社長(57)だ。
 「やはり、普通の洗剤を使った水洗いだ」と考えた橋本さん。水につけ置きするだけなら繊維は傷まないが、それでは界面活性剤が刺激を受けず、汚れを包み込む本来の機能を発揮しない。この矛盾を解決するために頭に浮かんだのが京都の友禅流しだ。「断続的な弱い水流だと生地は傷まず、活性剤にも刺激が加わる」。そうした考えから約二年半前、洗濯物が水中で宇宙遊泳のように浮かぶ洗濯機の開発に乗り出した。
 カギを握ったのは水流を起こす回転ボールだった。どんな衣服にも活性剤を行き渡らすため、様々な材質や大きさのボールを取り付けた。二千九百回の実証実験を経てようやく二〇〇六年六月、「無重力Rバランス洗浄技法」として実用化。ウールのスーツから着物まで洗えるという。
 橋本さんはバルブメーカー出身の技術者。もともとハッピーは水洗いとドライを組み合わせた技術などで定評があった。利用料金は一点の平均単価が三千五百円と他社より高めだが、月二百―三百件のペースで新規顧客が増えている。新技術をてこに業界に新風を吹き込む構えだ。
[PR]

by yurinass | 2007-03-05 10:10 | 経済状況記事

伸び悩む中小向け融資――第2地方銀行協会長鏡味徳房氏、創業リスク見極め困難、他。

 銀行の中小企業向け融資が伸び悩んでいる。景気拡大期間が戦後最長に達しているものの、資金需要は力強さに欠けるためだ。貸し手、借り手の双方の視点から、中小向け融資の現状や課題を点検してもらった。
 ――中小企業の業況はどうか。
 「輸出をする大企業に部品を提供するような企業は少しずつ良くなっているが、小売業や卸、建設業など内需型は厳しい。好調な企業も過去の不況の経験から設備投資には極めて慎重。受注が増えた企業の長期の運転資金などは少しずつ出てきている」
 ――資金需要をどのように開拓しているか。
 「ちょっとした機械の買い替えや、工場のリフォームなど細かな資金ニーズはある。営業現場に多くの人員を割き、こまめに経営者を訪問して資金ニーズをとらえている」
 ――銀行は優良企業しか相手にしていないという指摘もある。
 「例えば新銀行東京は民間と競合しないミドルリスクの融資先を開拓すると言ってスタートしたが、最近は民間銀行の顧客層に営業している。民間銀行は貸し出し可能な企業に対して、十分な努力をしている」
 「政府系金融機関についても、融資の量的な補完という存在価値は後退している。ただ、小規模の創業資金などは(融資の可否の)見極めが難しく、民間はリスクが取りにくい。限定的に質的な補完をすべきだ」
 ――日銀の利上げが融資に与える影響は。
 「日本経済を人体に例えると、これまでは(超低金利という)『薬漬け』の状態だった。日銀の判断は病が回復していく中で少しずつ薬を減らしていくというもので、適切だったと思う。この程度の薬の減らし方なら、中小企業への影響も大きくない」
 「東日本銀行の取引先でも半分以上が三年連続で増収で、減収増益の企業もある。低金利という異常な事態に慣れてしまうと中小企業の将来の経営計画も甘くなる。(経済の成長と共に)金利も上がっていくという前提の下で経営をしてもらわないといけない」
(東日本銀行頭取)
 ――景気が好調なのに、中小企業向け貸し出しが伸び悩んでいる。
 「いま起きているのは外需主導の景気回復だ。大企業の系列や下請け企業には好影響も出ているが、国内需要が中心の中小企業には大きなウエーブは来ていない。製造業の国内回帰の動きもあるが、内需を引っ張るほどではない。景気回復の実感は乏しい」
 ――メガバンクはスコアリング型融資など中小企業向けに力を入れているが。
 「ポートフォリオ型の融資を受けられるのも、業績が比較的良い中小企業だけだ。メガバンクは安心できる企業にしか貸さない。雨の日に傘を貸さずに、晴れた日に貸す姿勢はあまり変わっていないのではないか。企業の潜在力を見極め、育てるという理念が感じられない」
 ――政府系金融機関改革法案の国会審議が本格化する。融資規模の縮小が中小企業にどのような影響をもたらすのか。
 「中小企業からみると、制度融資はガード(護衛)をもらったような気がする。例えば中小企業金融公庫から融資を受けると、いままで貸してくれなかった民間銀行とも取引ができるようになる。政府系金融機関は業績が一時的に悪化しても融資を引き揚げることはなく安心感がある。融資規模の縮小は、中小企業を育成するという中小企業基本法の理念にも反する。中小企業のよりどころを残してほしい」
 ――日銀による利上げの影響をどうみるか。
 「中小企業はまだそれほど設備投資をしていない。設備投資を増やしているのは大企業が中心で、金利が〇・二五%上がったところで、設備投資を抑制することはないだろう。むしろ預金金利が上がることで、高齢者の財布のひもがゆるんで消費を下支えする影響の方が、中小企業にとって大きいのではないか」
(日本経済新聞)
[PR]

by yurinass | 2007-03-05 10:10 | 経済状況記事

企業評価システムプリズムランキング――たゆまぬ合理化、機械メーカー躍進。

 今回のプリズム調査で目立つのは、首位のコマツを筆頭にした、いわゆる機械メーカーの躍進だ。戦後の日本経済をけん引した双発エンジンは自動車産業と電機産業であり、その中間に位置する機械産業はどこか影の薄い存在だった。
 それが今回はコマツのほかファナックなど生産財を供給する機械メーカーが上位に入った。大手電機の最高が東芝の十五位にとどまったことを考えると、日本の産業の主役がエレクトロニクス系から機械系に変わりつつある、という印象さえ受ける。
 首位に立ったコマツはほぼ全項目で偏差値六十をクリアし、満遍なく得点した。同社を優良企業に押し上げた原動力はグローバル化だ。
 コマツの主力製品である油圧ショベルやブルドーザーの国内市場は十年前に比べて三分の一に縮小した。公共事業の縮小などで、ユーザーの建設業界の不況色は今なお強いためだ。コマツも二〇〇二年ごろまでは大幅な人減らしをするなど「冬の時代」を体験した。
 国内の退潮を補い、成長をけん引したのが海外の伸び。中国やインドなど新興市場の建設需要や資源開発投資の活況が重なり、同社の売上高に占める海外比率は十年前の三三%から直近では六八%まで上昇した。
 世界での存在感もこれに連動して高まった。建機の世界市場は米キャタピラーが主導する「一強多弱」時代が長らく続いたが、「米欧以外の市場ではキャタピラーと互角に渡り合える体制ができた」とコマツの坂根正弘社長はいう。
 上位企業の成功の「方程式」はほぼコマツの相似形といっていい。国内のオペレーションはたゆまぬ合理化や改善で筋肉質を維持しながら、「強い商品」の投入で、海外で成長をはかる。
 今年米ゼネラル・モーターズ(GM)を抜いて生産台数世界首位になりそうなトヨタ自動車もしかり、米欧での売り上げが日本の五倍近くに達するキヤノンもしかり。高水準の収益を基盤に、企業の社会的責任(CSR)や投資家向け広報(IR)にも力を入れ、さらに会社の優良度が上がる好循環が形成される。
 ただ上位リストを見渡して今後への懸念もある。自動車を含む機械工業を二十世紀型の製造業とすれば、ネットやIT(情報技術)系の企業は二十一世紀型といえるが、こうした顔ぶれがあまり見あたらないことだ。
 大手電機は総じて元気がなく、新たなIT系ベンチャーで上位に食い込むところもない。伝統的な製造業だけに頼る一本足の産業構造は、アジア勢の追い上げもある中でどこか心もとない。
 プリズムの上位を、製造業と新興のIT企業が競い合うような新旧企業のダイナミズムが生まれれば、日本経済はより強く、たくましくなるだろう。
(編集委員 西條都夫)
 今回の調査では近年、件数が急増しているM&A(企業の合併・買収)に関して、企業がどのような位置付けをとっているのか、あるいはどの程度の企業が実際に経験したことがあるのかなどの質問項目を拡充した。
 成長戦略としてM&Aを採り入れる考えがあるかに関して、最も多かったのは「良い案件があれば前向きに検討する」で六六・六%を占めた。そのほか「友好的なら積極的に活用する」が一二・三%あり、企業の積極的な姿勢が見える。王子製紙と北越製紙との間で話題となった敵対的M&Aに関しても〇・五%が「必要なら検討する」としている。
 二〇〇三年以降のグループ外企業に対するM&Aの実績を聞いたところ、三九・九%の企業が「ある」と回答した。
 件数に関しては、一件が四二・三%、二件が二〇・八%、三件が一一・五%と大半の企業が三件以下だが、十件以上と回答した企業も四・五%あった。
 買収金額では十億円以上五十億円未満が二七・五%、十億円未満が二三%と比較的小規模な案件が多いが、一千億円以上との回答も六・二%あった。
 昨年は日本たばこ産業(JT)による英たばこ会社の買収など大型案件が多かった。今年に入っても百貨店大手の松坂屋と大丸の経営統合検討が明らかになるなどM&Aに対する動きは活発。生き残りやさらなる収益拡大に向けてM&Aは確実に成長戦略の一つに定着しているようだ。
(日本経済新聞)
[PR]

by yurinass | 2007-03-05 10:08 | 経済状況記事

神鋼商事、中国の取引集約、全額出資子会社を設立。

神鋼商事は二日、中国上海市に全額出資子会社の神鋼商貿(上海)有限公司を設立したと発表した。従来は上海市の外高橋保税区にある子会社を通じて取引していたが、取引先の範囲や取引内容に制限があった。国内販売権や輸出入権を持つ拠点を設けることで神鋼商事の出資先との取引を集約する狙いがある。
 資本金は三百万ドル。今年十二月期は売上高二十億円、税引き前利益は三千三百七十万円を見込む。二〇一〇年十二月期にはそれぞれ六十億円、九千万円に引き上げる計画。日本企業と中国企業の取引仲介などによる手数料収入拡大も目指す。
 上海市で会見した森脇亜人社長は「自動車向けアルミコイルなど神戸製鋼所で受注しきれない製品を、我がグループが中国で調達するなどの事業を手がけられる」と話した。
 神鋼商事は主にトヨタ自動車向けにファスナーを製造するへクサス精工(浙江省嘉興市)やガスセンサーを製造販売する天津フィガロ電子(天津市)など中国国内の十六社に出資。ただ保税区にある従来拠点は原則、区内取引に限られ、出資先との取引や仲介は外部に頼るケースが多かった。
 神鋼商貿は中国国内での取引に加え、中国国内で仕入れた資材、製品を海外に輸出する取引なども手がけられるため、今後は外部に委託していた取引を集約する。
(日本経済新聞)
[PR]

by yurinass | 2007-03-05 10:06 | 経済状況記事

小売業「群雄割拠」の終わり――再編、地域や業態の枠超え(経営の視点)

 大丸と松坂屋ホールディングスが経営統合交渉に入るなど、大手小売業の再編が目白押しだ。デフレと少子化で市場が縮んで競合が激化、巨大化・寡占化の流れは止まらない。流通業界は群雄割拠から天下統一の時代に向かいつつある。
 一九九一年に九兆七千億円あった百貨店の売上高は二〇〇六年には七兆七千七百億円と十五年間で二兆円近く縮小した。スーパーを核にした郊外ショッピングセンターなどに客を奪われているからだ。
 にもかかわらず大手百貨店は東京や大阪で店舗の新増設競争を繰り広げており、再編・淘汰の加速は必至だ。従来は伊勢丹が九州の岩田屋を傘下に収めるなど大手による地方百貨店のグループ化が先行してきた。最近は大手同士の統合という段階に移ってきた。
 先鞭(せんべん)を付けたのが、〇三年に西武百貨店とそごうが統合して誕生したミレニアムリテイリング。大丸と松坂屋の統合交渉はこの流れに沿っており、百貨店は「いずれ四、五グループに集約される」(武藤信一伊勢丹社長)という見方が強い。村上ファンドによる株式取得があった松坂屋のように、保有不動産の含み益が大きいわりに株価が低い百貨店は再編の標的となりやすい。三越も似た状況にある。
 寡占化は小売業全体の流れだ。総合スーパーではマイカルに続いてダイエーのグループ化に動くイオンと、対抗するイトーヨーカ堂という「二強」が浮上。家電量販店でもヤマダ電機に対抗してエディオンとビックカメラが連携し、上位集中が進んでいる。ホームセンターでは昨年九月にホーマック、カーマ、ダイキの三社が統合して最大手DCMJapanホールディングスが生まれた。
 市場が成熟化している欧米では、日本以上に寡占化が進んでいる。米国を見ると、スーパーでは世界最大の小売業であるウォルマート・ストアーズが「一強」状態。百貨店ではメイを買収したフェデレーテッドが、ホームセンターではホーム・デポが独走している。いわば日本はその後を追っている形で、「同じ業態では数社しか残らない」(岡田元也イオン社長)という声が強い。あたかも地方豪族のように、各地に有力な流通企業が根を張る群雄割拠の時代は終わりを告げようとしている。
 再編は業態の垣根も崩している。典型例はセブン&アイ・ホールディングスによるミレニアムの子会社化だ。これに対抗し、イオンが百貨店に食指を伸ばすことも考えられる。
 ウォルマートが西友を実質買収したように、巨大外資が日本の小売業に脅威を与え、体力強化のためM&A(企業の合併・買収)を加速している面も大きい。グローバル経済のもと、顧客獲得合戦は国境を越えて広がる。「我々が海外に本格進出することも必要。巨大外資に対抗できる規模と財務基盤を整えなければならない」(岡田社長)
 「我こそは」と天下統一に突き進む流通各社。しかしユニクロやしまむらといった新興勢力が「下克上」の形でスーパーや百貨店の市場を奪う動きも起きている。どの会社が信長、秀吉、家康なのか。答えはまだ見えない。
(日本経済新聞)
[PR]

by yurinass | 2007-03-05 10:05 | 経済状況記事

特集―プリズム(PRISM)多角的企業評価システム、国際競争力、攻守の両輪。

 今回のランキングで浮き彫りになったのはグローバルな競争力を高めようとしている企業ほど高い評価を得ている事実だ。世界では先進国だけでなく新興国の企業の存在感も高まる一方。勝ち残るために経営資源の選択と集中で守りを固め、戦略分野のテコ入れで攻めの決断を下している。
 首位のコマツ、二位のキヤノンはそれぞれ、二〇〇七年三月期決算の連結純利益が過去最高を更新する見通しだ。この事実が象徴するように、業績の拡大が上位企業の共通項。もっとも、景気回復を受けて最高益となるのは上場企業全体でも約三分の一に上る勢いだ。本当の共通項は何か。
 事業構成の大胆な組み替えだ。コマツは昨年、半導体ウエハーを手掛ける上場連結子会社のコマツ電子金属(現SUMCO TECHXIV)を売却した。直近の数年は増益を続け、グループ全体の業績に貢献していたが、本業との相乗効果が薄い点を重く見た。一方、売却で得た資金を使って本業の建機・産業機械分野への投資は強化しており、インドでの工場建設などを進めている。
 テルモは順位を四十六位から二十位に上げた。人工心肺など付加価値が高く収益率が大きい事業は米国での買収で強化する一方、注射器などの低付加価値事業は人件費などの安いアジアでの生産拡大で収益率の低下を抑えている。昨年、時価総額が一時、一兆円の大台に乗せたが、背景には攻守のメリハリをつけた事業再編戦略がある。
 再編を急ぐのは、競争力を高めなければグローバルで勝てないから。新興国企業が幅をきかす形での業界地図の地殻変動は、昨年末の株式時価総額を見ると明確だ。エネルギーではガスプロム(ロシア)や中国石油天然気が英BPと、通信では中国移動が英ボーダフォンや米AT&Tと肩を並べる。もはや「台頭」という段階ではない。
 上位企業はグローバル感覚を磨く環境に自らを置いている。十社以内中六社がニューヨーク証券取引所(NYSE)などの海外株式市場に上場、オリックスの約六〇%を筆頭に外国人株主比率も高い。企業の統治体制を外国人株主が納得する内容にする必要がある。
 二位のキヤノンと三位のトヨタ自動車はそれぞれNYSEに上場。なおかつ米誌フォーチュンが昨年、世界の大企業幹部の意識調査をもとに選んだ「世界でもっとも尊敬される企業」の上位五十社に入っている。これも偶然ではないだろう。
 もちろん、それ以外の上位企業もグローバルな活躍を成長の基盤としている。八位のエーザイはアルツハイマー型認知症治療薬の北米での販売が今期、最高益の更新に寄与するとみられる。四十位から十八位に浮上した信越化学工業も最高益を更新する見通しで、米国での塩化ビニール事業が収益を押し上げる。
 企業の評価基準は変わっていく。今年一月、世界経済フォーラムの年次総会で、あるランキングが発表された。「世界で最も持続力のある企業百社」。重視するのは地球温暖化への対応をはじめ、収益性などの伝統的な物差しとは一線を画す社会的な指標。プリズム上位十社中、選ばれたのはトヨタだけだ。
 温暖化防止を目指す規制に見られるとおり、環境問題への対応の遅れは経営リスクでもある。ルールが変わればプレーヤーも変わる。新たなルールが得意な企業は浮き、適用できない企業は沈む運命にある。
[PR]

by yurinass | 2007-03-05 10:04 | 経済状況記事

M&Aの奔流(4)ブリヂストン―海外事業てこ入れ課題(会社研究)

 「このままでは取引先を失ってしまう」。ブリヂストン米国法人のトラック・バス用タイヤの担当者は危機感を募らせていた。昨年秋までに、大口顧客のうち複数が取引中止をにおわせてきたからだ。理由は自前の再生サービスを持たないことだった。再生タイヤを使えば費用が削減できるため、欧米の物流会社で需要が急拡大している。
 劣勢の回復を狙って昨年十二月、再生サービス最大手の米バンダグの買収を決めた。買収額は約千二百億円。約三千三百億円をつぎ込んだ一九八八年の米ファイアストン以来の大型案件となる。買収を機に、アジアや中近東でもサービスを展開していく計画だ。
 「タイヤ業界はもうかりにくい環境になってきた」(荒川詔四社長)。原料高が続く一方、海外では安価な中国、韓国製品の台頭がめざましい。市場が高性能品と汎用品に二局化し「当社が収益源にしてきた中間価格帯が圧縮されている」(同)。二〇〇六年十二月期の連結営業利益は千九百八億円と前期比一一%減少。乗用車タイヤの販売本数も北米は六%減、欧州も横ばいだった。
 海外の収益力の弱さは長年の課題でもある。前期の売上高営業利益率は米州(中南米含む)、欧州とも三%台。五割近いシェアを背景に高い収益を上げる国内(九・四%)を大きく下回る。国内需要は中長期的には頭打ちが予想され、成長が続く海外市場のてこ入れは不可欠。バンダグ買収はその布石の一つだ。
 ただ利益率の底上げには時間がかかりそう。昨年十一月には前期を初年度とする中期計画の見直しを発表。目標の売上高純利益率五%(前期は二・八%)の達成時期を従来計画から二年遅れの一〇年十二月期とした。荒川社長は「原料価格は操作できない。利幅の厚い戦略製品を伸ばして利益水準を引き上げる」と基本戦略を語る。このため当面は製造設備、販売・開発への先行投資がかさむのが修正の理由だ。
 戦略製品の核に据えるのがパンクしても一定距離が走れるなど高性能の乗用車タイヤ、大型建設機械や航空機用特殊タイヤなど。設備投資は一一年十二月期まで年二千五百億円と、従来計画から五百億円上積みした。増額分はすべて戦略製品に充てる。今年後半には二百八十五億円を投じ、北九州市に大型建機用タイヤの新工場を着工する。
 一般の乗用車、トラック・バス用では昨年末に中国とブラジルで新工場が稼働。〇九年上期にはポーランドでも立ち上げる。投資の採算性を考え「人件費が高い先進国ではこれ以上、新工場建設は考えていない」(荒川社長)。新設の一方、老朽化した汎用品工場は閉鎖を検討する。昨年は米オクラホマ工場、チリのコキンボ工場を閉じた。
 販売面でも手を打つ。米国に二千二百店、欧州に千六百店ある系列店舗網の整備だ。店舗数を増やすだけでなく、高性能品の購買層が多い大都市近郊への移転や、店構えの高級化も進める。海外でのブランド価値を高めるため、推定で年二百億円規模のモータースポーツへの支出も続ける。
 モルガン・スタンレー証券の垣内真司アナリストは「資金力をいかして競合他社に決定的な差をつける戦略だ。同規模の仏ミシュラン以外は対抗できない」と話す。
 ファイアストン買収時、荒川社長は社長秘書として意思決定の過程をつぶさに見てきた。買収後しばらくは赤字体質が続き、〇〇年には大量リコール問題の処理に追われた。北米事業が黒字回復したのは〇五年。荒川社長は「投資採算では間尺に合わないが、あの買収がなければ今の当社は存在しない」と言う。欧米の製販網を手に入れ、世界シェア首位の足がかりになったのは確かだ。
 九九年十二月期に一一・四%のピークを付けた売上高営業利益率は前期で六・四%。売上総利益率もこの間、三八・八%から三三・〇%へと大幅に低下した。事業規模を拡大し売上高を伸ばしても、それに見合った利益がついてきていない。
 財務体質の悪化をいとわない先行投資が、今後数年は利益成長の重しとなる。将来の飛躍に向け一時的に身をかがめるだけなのか。台頭するアジア勢との競争も激化しており、中期目標の達成が一段と遠のくリスクも否定できない。
[PR]

by yurinass | 2007-03-05 10:03 | 経済状況記事

IXIを家宅捜索・大阪地検、粉飾決算の疑い

 今年1月に経営破綻したシステム開発会社アイ・エックス・アイ(IXI、大阪市、東証二部上場廃止)=民事再生手続き中=の粉飾決算疑惑で、大阪地検特捜部は28日、証券取引等監視委員会と合同で、証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)や特別背任の疑いでIXI本社のほか、取引先だった日本IBMの大阪事業所(大阪市西区)などIT(情報技術)関連企業数社の家宅捜索を始めた。
 IXIは今年1月、日本IBMなどとの取引に絡んで約100億円の簿外債務が発覚したことなどから、民事再生法の適用を申請。同社の管財人がこの取引に関与したとされる元常務ら4人を特別背任の疑いで特捜部に告発した。
 関係者によると、IXIは数年前から、帳簿上架空の商品を複数の取引先間で売買し、売り上げを計上する「架空循環取引」と呼ばれる手口を繰り返し、売り上げを水増し。虚偽の決算書類を近畿財務局に提出した疑いが持たれている。
 一連の不正取引には同社の元常務らが関与、売り上げ全体の8―9割が水増しによるものだったとされる。同社の売り上げは2005年3月期の約170億円から06年3月期には約400億円に急増しており、粉飾総額は数百億円規模に上るもよう。粉飾した決算に基づきナスダック・ジャパン(現大証ヘラクレス)や東証二部に上場した可能性も出ている。
 取引には、架空商品の売買先として複数のIT関連企業が協力していた疑いもあり、特捜部などは各社の担当者から事情を聴くなどして不正の認識や関与の度合いを慎重に調べるとみられる。
 監視委はすでにIXIの過去6年分の決算資料の任意提出を受けており、今回の捜索で押収した資料と合わせて分析を進める。
[PR]

by yurinass | 2007-03-05 10:02 | 経済状況記事

SNAの支援終了、再生機構が正式発表・「双日の支援を確信」

 産業再生機構は2日、保有するスカイネットアジア航空(SNA、宮崎市、藤原民雄社長)の発行済み株式の1.87%を双日に譲渡すると正式発表した。SNAは今後、航空事業に強みを持つ双日のノウハウを活用し、早期の単年度黒字の達成など自主再建を急ぐ。
 株式譲渡は3月中旬までに実行する予定。双日がSNA株を取得することで、再生機構が保有していたSNA株は、すべて譲渡され、支援は終了。2004年6月の支援決定から2年9カ月で自主再建に移る。
 双日は、米ボーイングの国内総代理店でSNAのリース機の調達に携わっている。SNAは同日「機材の調達や更新で強力なバックアップをいただけると確信している」との藤原社長のコメントを発表した。
 SNAの筆頭株主になった宮交エアグランドサービス(宮交AGS、宮崎市、郷俊介社長)の取締役でもある塩見修・宮交ホールディングス(宮交HD、宮崎市)社長は「航空事業に実績のある双日に決まり、大変うれしく思っている」と話した。
 SNAへ出資している地元金融機関は「地元銀行として今後もサポートしていく」(宮崎銀行)、「再建へ向けた支援体制が一層強化されたと評価している」(宮崎太陽銀行)とのコメントを出した。
[PR]

by yurinass | 2007-03-05 10:01 | 経済状況記事