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生保の逆ざや

 ■運用不調で利差損益マイナス/バブル崩壊・ゼロ金利が影響

 日本生命保険と第一生命保険が、契約者にあらかじめ約束した予定利率よりも実際の運用利回りが下回る「逆ざや」を2008年3月期決算で解消したことが明らかになりました。大手生保が逆ざやを解消するのは01年3月期の開示以来初めてで、日本生命は運用実績の収支を示す「利差損益」で数百億円の黒字が出ます。逆ざやとはどのようなもので、どうして発生したのでしょうか。

 生保会社は、契約者から払い込まれる保険料で株式や国債などを購入して運用しています。この運用による収益を契約時にあらかじめ見込んだものが予定利率で、保険商品はその分保険料を割り引く仕組みになっています。

 そして、予定利率と運用実績のトータルの収支が利差損益です。予定利率が実際の運用実績を上回れば利益が出ますが、逆に運用実績が予定利率を下回れば収支は赤字となります。このように運用実績が不調で、利差損益がマイナスになる状態が逆ざやというわけです。

 バブル景気の時代に、生保各社は高い運用効果を見込んで5%を超える予定利率を設定しました。しかし、バブル崩壊に伴う株価の低迷や日銀のゼロ金利政策によって、予定利率を大幅に下回る運用実績を余儀なくされました。それにより多額の逆ざやが生じ、ピークの1999年3月期決算では大手生保7社で1兆2757億円にも達しました。多額の逆ざやを抱えた生保会社は、契約の維持などのため必要と予想した経費と実際の経費との差で生じる「費差損益」など他の利益で穴埋めしました。しかし、そういった無理は生保会社の経営体力を奪い、日産生命など中堅生保の破綻(はたん)が相次ぎました。

 生保各社では、逆ざや解消のため新規契約の予定利率引き下げや事業効率化を実施。また、生じた利益を内部留保として蓄積し、逆ざやの縮小を図りました。そういった対応に加え、06年のゼロ金利政策の解除や企業業績の回復による配当金の増加といった運用環境の改善で、逆ざやの解消は一気に進みました。

 ただ、日本生命と第一生命は業績数値では逆ざやを解消したものの、個人向け保険を中心に個々の契約では依然として逆ざやが残っています。そのため、日本生命では個人保険の責任準備金を07年3月期から5年間で計1兆2000億円積み増す計画を進めることで逆ざやの一掃を進めています。住友生命など他の大手生保でも、同様の逆ざや解消策を実施しています。

 逆ざやが解消されると、契約者への利益還元を進めやすい環境になります。これまでのように手厚い内部留保積み上げの必要性が薄れるためで、08年3月期でも大手生保4社が4年連続で増配を実施することを決めています。今後は、生保会社の体力差が、契約者への利益還元面で差を生みそうです。(三塚聖平)
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by yurinass | 2008-05-21 22:58
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