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金融機関に新たな火種 証券化商品で会計士協会が“異例”の通知

「影響は限定的」――。米国発の金融不安の影響をこう説明してきた国内金融機関の見通しが、覆されかねない事態が起きている。

 きっかけは、3月26日に日本公認会計士協会が会員に宛てた通知。「証券化商品の評価等に対する監査に当たって」と題された指針が、金融関係者に波紋を呼んでいるのだ。

 内容は、金融機関や企業が保有する証券化商品の時価評価の厳格化を求めるもの。一見、協会の各監査法人への注意喚起にしか見えないが、金融関係者は「証券化商品を保有する企業の業績を揺るがしかねない」と警戒する。
「流動性リスクを勘案せよ」

 関係者が注目するのは、評価の際に「返済の確実性だけでなく、市場で売買できるかどうかの流動性も勘案すべき」と解釈できる文言にある。

 どういう意味か。ある大手監査法人の公認会計士が説明する。「金融機関の中には、米サブプライムローン関連の商品でも、格付け会社から高い評価を得ているとの理由から、損失計上をしていないケースがある」。だが、今回の通知を厳格に適用すると、市場で売却して換金できるかまで考慮する必要があるという。
損失は拡大する一方

 現状、証券化商品の売買市場は取引参加者がリスク過敏になっており、サブプライムを組み込んだABS(資産担保証券)やCDO(債務担保証券)だけでなく、幅広い証券化商品の取引が成立しにくい。そうなると、「サブプライムとは無関係の証券化商品まで、時価評価を下げなければならない可能性がある」(大手証券会社担当者)。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループなど大手銀行グループのサブプライム関連損失は2008年3月期通期では約6743億円に達する見通しだが、評価損が膨らめば、さらに上積みされる可能性が出てくる。証券化商品を保有する生損保業界や地方金融機関、証券会社など、火種はあちこちでくすぶっている。

さらに、金融関係者が首をかしげるのは、市場流通価値の算定方法だ。「そもそも、市場価格がつかない商品を、どう評価すればいいのか」と先の公認会計士は言う。

 協会の通知には、時価の不明な証券化商品は必要に応じて複数のブローカーから情報を仕入れて時価を決めるなどの方法が示されている。ところが、現場からは疑問の声が上がる。「証券化商品の仕組みは複雑なものが多い。第三者のブローカーに、合理的な価格が算定できるのか」と証券会社の担当者が言う。

 市場価格は、ある程度の売買があって成り立つ。今回のように、そもそも取引が成立しない局面では、理論的な値付けの根拠がない。このため金融関係者は「会計士が保守的に評価するほど、底なしに評価損が増える可能性がある」と、行き過ぎた低評価が横行することを恐れている。
一般企業に広がる可能性も

 日本公認会計士協会は「長期化する金融不安に鑑み、会計士に注意を喚起する目的で出した」と説明し、これ自体に何ら強制力はないと言う。だが、通知が出た以上、責任を負うのは監査法人。監査は厳格にならざるを得ない。

 通知では証券化商品を保有する一般企業の監査厳格化も呼びかけており、金融機関以外でも損失を計上する可能性がある。監査法人との攻防はこれからが本番。金融機関を「4月危機」が襲う可能性も否定できない。
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by yurinass | 2008-04-08 22:52
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