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青果卸の財務/弱体化への対応を急げ

 東京都中央卸売市場で営業する卸売会社の2006年度の財務状況が、明らかになった。青果物を扱う卸9社の売上高は4%増えたものの、利幅の低い買い付け集荷の割合が増えたため、売上高総利益率(粗利益率)は過去5年で最も低い7.16%まで落ち込んだ。支払い能力を表す流動比率や当座比率などの経営指標も低下しており、青果卸の財務の弱体化が浮き彫りになった。「取引の自由化」が背景にあるだけに利益率の改善は容易ではなく、統合・合併などによる“てこ入れ”が急務になってきた。

 青果卸9社の合計決算は増収減益だが、多額の不良在庫処分損を計上した1社を除けば、「増収増益」になる。営業利益率も0.49%と直近では1998年度の0.55%に次ぐ高率になる。日本農業新聞の独自調査では9社のうち半数が営業益を落としており、決算は二極化している。

 特に、損益の状況を詳しく見ると問題が浮かび上がる。売上高が増加したにもかかわらず、粗利益率が前年度に比べ0.12ポイント下がり、過去5年で最低の7.16%になった。原因は買い付け集荷の割合が大幅に増え、その利幅が4.24%と、この5年間で最も低かったためだ。2005年度から本格化した「取引の自由化」の影響が、2年目の06年度になって顕著に現れた。

 買い付け集荷は、04年の改正卸売市場法で自由に行えるようになった。しかし、売り先を確保して自己の計算に基づいて買い付ける例は極めて少ない。圧倒的なのは優良産地の商品を受託品として手当てできず、品ぞろえのためにやむを得ず買い付けているのだ。このため利幅が低く、買い付けが増えれば粗利益率を落とすことにつながる。

 農水省の調査によると、全国の中央卸売市場で営業する93社の平均粗利益率は05年度で6.97%。1984年度以来21年ぶりに7%の大台を割り込んでいる。買い付け集荷が29.9%まで上昇した結果だが、全国の建値市場として強い集荷力を誇ってきた東京市場といえども例外でなくなってきた。

 ただ、卸によって大きな差がある。受託あるいは買い付けを事業展開の柱にしている卸を除けば、21%と低いところがあれば3割を超す社もあり、二極化傾向にある。産地の出荷先の絞り込みが、「取引の自由化」時代に入って年々強まっていることが見て取れる。

 心配なのは、資金繰りや支払い能力を示す指標が、悪くなっている点だ。06年度の流動比率は206%、当座比率は188%で、過去10年間で最も低かった1996年度(流動比率203%、当座比率188%)に次いでいる。もちろん、全体としては危険水域とはいえないが、財務の弱体化が加速していることは間違いないだけに、産地は今後、卸の経営状況をきちっと分析する必要があろう。
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by yurinass | 2008-04-08 22:49
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