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ニイウスコー、不正取引疑惑

渦中の人物の口から出た言葉は、なかなか刺激的だった。

 「結構、『黒いな』という心証を持つに至ったわけです、社長として。ただそれをどのように発表するかは、ぎりぎりの判断でしたけど…」

 自宅前でこう話すのはシステム開発を手がけるニイウスコー社長の大野健氏だ。昨年10月に就任して以来、マスコミの前に姿を現したことはない。

 ニイウスコーは日本IBMと野村総合研究所の共同出資会社としてスタートした。とりわけ三菱東京UFJ銀行向けシステムでは年間120億円もの取引がある。そんな名門企業が2月14日、こんな発表をするに至った。

 「過去において不適切な疑いのある取引が行われた可能性があるのではないかと考えられる…」

 不適切な疑いのある取引。それは、取引先との間で架空の商品を伝票上で売買し売り上げを水増しする「循環取引」のことを指すのだろうか。日経ビジネス記者がそうただすと、「イエスともノーとも言えないが、小さな額とはとても言えない不正取引があった可能性は否定できない」。さらに大野氏はこう続けた。「上場企業として、一刻も早く具体的な内容をお知らせすべく会社の調査委員会で調べてもらっている」。

 だが、ニイウスコーについては昨年9月の段階で既に不正取引の疑義はあった。以来、同社の再建を巡ってはいくつかの疑問が払拭されていない。

ファンドの出資にも疑問
 昨年8月末、同社は293億円という巨額の特別損失を計上し、債務超過に陥った。救世主となったのが投資ファンドのロングリーチグループとフェニックス・キャピタルだ。2社で200億円の第三者割当増資に応じた。

 この2社に決まる前、内外3つの投資ファンドが出資を検討している。その1社の関係者はこう証言する。

 「本格的な出資交渉に入る前から、循環取引などの噂はあった。出資するなら社内不正専門の調査会社を使ってしっかり調査する必要があると考えていた。結局、価格交渉で折り合わずリーガルチェックはやらなかったが…」

 出資前にロングリーチとフェニックスがこうした事情を知らなかったとは考えにくい。正式な出資手続きが始まる直前「ニイウスコーには不正取引の噂があるが、事実関係を調査したのか」との日経ビジネスの質問に対し、ロングリーチの吉沢正道代表取締役は「経済合理性のある投資であり問題はない」と答えている。今回のニイウスコーの発表についてロングリーチは、「調査中でコメントはできない」としている。

 顧客であると同時にメーンバンクでもある三菱東京UFJ銀行など取引金融機関の動きにも疑問が残る。昨年11月、これら金融機関はニイウスコーの子会社であるニイウスに対し最大65億円のデット・エクイティ・スワップ(債務の株式化)に応じることで合意した。会社向け債権を、その会社の株式に切り替えるというわけだ。これには一時期、ある大手行内では慎重論も根強かった。証券取引等監視委員会が、ニイウスコーと取引先との取引実態を調べてもいた。それでも、なぜか合意は成立した。

 事ここに至って、さすがにこの債務の株式化が、今後実施されるかどうかは微妙になっている。「事態の成り行き次第だが、いったん白紙というのが常識的な判断ではないだろうか」と金融機関関係者は言う。

 IT(情報技術)業界の循環取引では2004年のメディア・リンクス、2007年のアイ・エックス・アイ(IXI)など、関係者の逮捕や経営破綻に至った例がある。近く公表されるニイウスコーの調査結果に関心が集まっている。
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by yurinass | 2008-03-05 08:13
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