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実体経済揺さぶるマネーの反乱 高まるインフレ圧力

 株価急落、原油高騰の大波乱で幕を開けた2008年の世界経済。おとそ気分を吹き飛ばした最大の原因は、“マネーの反乱”だ。

 ≪現物相場シフト≫

 世界的なカネ余りで拡張し、瞬時に世界の市場を駆けめぐる巨額の投機マネーが、米国のサブプライム(高金利型)住宅ローンショックを契機に株式やドル資産から逃げ出し、原油や金、穀物など現物資産の裏付けがある市場に流れ込んでいる。現物相場の高騰でインフレ(物価上昇)圧力が増大し、実体経済を揺さぶる“負の連鎖”も加速してきた。

 「10数年前は、われわれの仕事など、ほとんど見向きもされなかった。世界が様変わりしたようだ」

 貴金属や農産物などの商品相場を担当する大手商社の社員は、マネーの流れの激変を肌で感じている。

 これまで投機マネーは、わが世の春を謳歌(おうか)してきた。日米欧の先進諸国では景気拡大が同時進行。中国やロシアなどの新興国の急成長も続いた。低賃金の新興国の台頭とグローバル化の進展でインフレ懸念も後退し、世界的に低金利が維持され、リスクを意識しない資金が市場にあふれ出した。

 その夢を一瞬で覚めさせたのが、昨夏のサブプライムショックだ。相次ぐ巨額損失の発生で忘れていたリスクを思いだしたマネーは、株式やドル資産から原油などの資源、金などの貴金属、大豆などの穀物市場に一斉にシフトした。

 ≪自作自演で拡張≫

 投機マネーの代表格ともいえるオイルマネーは、自らが原油市場に流れ込み、価格をつり上げるという“自作自演”でさらに拡張。ヘッジファンドなどに資金供給する一方で、国が自ら資金を運用する国家ファンド(ソブリン・ウエルス・ファンド=SWF)も、存在感を増している。

 マネーの反乱は実体経済を確実に脅かし始めた。新光証券の瀬川剛エクイティストラテジストは「市場で最も恐れられているのは、サブプライム問題や原油高が重なり、悪影響が増幅されること」と指摘する。

 需要を伴わない“悪い物価上昇”は、原材料費の高騰によるコスト増大を通じ企業の業績を圧迫。価格に転嫁すれば、消費を冷え込ませる。

 米国では、インフレと景気後退が同時進行する「スタグフレーション」の悪夢到来が現実味を帯び、日本もその兆候が出ている。

 日本経済の拡大を牽引(けんいん)してきた輸出企業では、原材料費の高騰に加え、円高の進行で景況感が悪化している。ガソリン価格の高騰に加え、食品を中心に価格転嫁の動きが広がり、物価はジリジリと上昇してきた。一方で、「転嫁ができない中小企業の倒産が足元で増えている」(東京商工リサーチ)

 建築基準法改正に伴う住宅着工の激減という日本だけの特殊要因も景気の足を引っ張る。「政府は危機意識に欠け、対応が後手に回っている」(瀬川氏)との批判は強く、“官製不況”の様相を呈してきた。

 実体経済が悪化し需要が落ち込めば、バブルのように膨らんだ原油などの商品相場が、「今度は一気に破裂する」(民間エコノミスト)というリスクも高まっている。

 市場や投資のグローバル化はあらがいようもない時代の流れだが、マネーの反乱を制御できなければ、実体経済そのものが破壊されてしまう。(柿内公輔)
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by yurinass | 2008-01-06 12:06
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