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by yurinass
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資本増強 政府系ファンド頼り

欧米金融 サブプライム穴埋めで

 米大手証券メリルリンチは24日、シンガポールの政府系投資ファンド(SWF)の「テマセク・ホールディングス」などを引受先とする最大62億ドル資本増強 政府系ファンド頼り_d0109833_831192.gif(約7068億円)の第三者割当増資を実施すると発表した。低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」の焦げ付き急増に伴う損失で傷んだ財務基盤を立て直す狙いだ。11月以降、欧米の大手金融機関がSWFから受け入れを決めた出資額は計270億ドル(約3兆780億円)に達した。(ニューヨーク 山本正実、ロンドン 中村宏之)

議決権なく口出し回避 高い利回り不安も

 12月1日に就任したばかりのメリルリンチのジョン・セイン会長は24日の声明で、「最優先の課題だった財務基盤の強化が大きく前進した」と、経営立て直しに向け第一歩を踏み出したと強調した。

 SWFからの資本受け入れに道をつけたのはシティグループだ。11月、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁から75億ドル(約8550億円)を受け入れると表明した。

 前身のシティコープが経営難に陥った1991年、サウジアラビアの富豪からの出資で立ち直って以降、中東諸国に幅広い人脈を持つとされる。

 大手金融機関が相次ぎSWFによる資本支援を頼る背景には、「経営の支配が目的でない」(メリルリンチ)との約束があるからだ。出資比率は発行済み株式総数の10%未満に抑えられ、しかも出資証券などの形のため議決権を伴わない。

 邦銀など他の金融機関に出資を頼めば、「事業協力を強いられ、金融ノウハウが流出しかねない」(米金融関係者)との懸念があり、敬遠されているという。

 また、サブプライム問題に伴う市場の混乱で、企業再生ファンドなどの資金調達力に陰りが見えるのに対し、SWFは石油収入や外貨準備を背景に潤沢な資金を持つことも、「人気」を押し上げている。




 ただ、米金融関係者の間では、懸念材料もささやかれている。

 一つは、「金は出すが口を出さない」形の出資のため、利回りが高めに設定されていることだ。シティが発行する出資証券の利回りは年11%、モルガン・スタンレーは年9%と、いずれも10年物の米国債の約2倍に相当する。金融機関側の配当負担は重い。


 また、中国のSWFからの出資には米議会の反発が強い。2年前には、中国海洋石油が、基幹産業と位置付ける米石油会社ユノカルの買収に乗り出したが、米議会の強い反発で断念に追い込まれた。同じく基幹産業の金融への出資も、一部で拒否反応を生んでいる。

 今年10月の先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の議論では、「(ノルウェーを除く)大半のSWFは、運用方法などが不透明」との意見が相次いだ。「巨額の政府資金が流入すれば、市場の価格形成がひずみかねない」(金融関係者)との指摘もある。

資本増強 政府系ファンド頼り_d0109833_81973.gif

by yurinass | 2007-12-28 08:01
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