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■不良債権物件リニューアルこそ使命 アトリウムは1992年、金融機関に差し押さえられた競売物件を購入し、複雑な権利関係を整理し、リニューアルして転売する不動産流動化事業からスタートした。当時のメンバーは、クレディセゾンからの出向者16人。牧野ゆかりさんは唯一、女性社員として八面六臂の活躍をした。「経理から競売物件の販売までいろいろと担当した。それが、いまの広報の仕事に役立っている」と当時を振り返る。 昨年3月、ジャスダックに上場。同年12月に東証1部に上場。今年2月に本社を東京・池袋から内幸町に移転したアトリウムは、今年度を「第2創業期のスタートの年」と位置づけている。現在、不動産流動化事業のほか、金融機関から不動産を担保とする不良債権を買い取り、管理・回収する(サービサー事業)、投資家から資金を集めビルなどを購入し、テナント収入などを原資に配当しファンドを運営する(不動産ファンド事業)、担保不動産の評価と債務保証を行う(不動産融資保証事業)を収益の4本柱としている。高橋剛毅代表取締役は「不動産と金融の領域を融合、4つの事業の連動により、不動産の入り口から出口までのさまざまなソリューションをワンストップで提供していきたい」と語っている。 広報室メンバーは4人。1部上場を機に、アトリウムという社名、事業活動を分かりやすく発信していくことが広報の最大の使命。そして、「社会環境が変化し、多くの住宅、ビルが不良債権化した。それをバリューアップし、再び世の中に提供していく事業はまさにCSR(企業の社会的責任)そのもの。こうしたアトリウムの姿勢を理解していただきたい」と牧野室長は言い切る。BtoBの事業をメーンとしてきたが、最近、家賃保証サービス事業に参入し、BtoCの事業の強化も図る。「ビジネス拡大とともに広報も拡大していきたい」-再び、創業時のような意欲に燃えている。(エフシージー総合研究所 山本ヒロ子) ◇ 【プロフィル】牧野ゆかり まきの・ゆかり 1987年クレディセゾン入社。立川営業所・セゾンカウンター勤務。93年グループ会社、エー・アール・マネジメント(現アトリウム)出向、転籍。経理、営業庶務、営業(競売物件の入札、販売)、リフォーム(商品企画)などを担当、2004年から現職。 【趣味】映画鑑賞、楽しいお酒を飲むこと 【健康法】社内リラクゼーションルームのマッサージで筋肉をほぐす
by yurinass
| 2007-12-10 08:13
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