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by yurinass
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【萬物相】見かけ倒しの地域特区

1988年、竹下内閣は日本全国の市町村3240カ所に1億円を交付し、各自治体に好きなように使わせるという「ふるさと創生事業」を行った。自治体はそれぞれ1億円の使い道を考えた。兵庫県の津名町(現在は淡路市)は良いアイデアが出るまで、元金を運用しようと、金塊を買って防弾ガラスのケースに入れ、町の公園に展示した。すると1億円分の金塊を一目見ようと観光客が訪れるようになり、旅館や飲食店などが繁盛するなど、思わぬ形で町の経済に寄与した。


 一方北海道の夕張市は「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」の開催を始めた。そして炭坑が閉鎖されて以来低迷していた地域経済を復活させようと、観光産業に力を入れ始めた。夕張市は国際映画祭が定着したことで、観光・映画都市として知名度を上げ、地域経済の活性化に成功した例としてもてはやされた。ところが後にホテルやスキー場への過大な投資や放漫な経営が財政を圧迫するようになり、ついに昨年、企業で言えば倒産にあたる、財政再建団体への指定が行われた。


 1980年代後半から日本では地方経済の活性化を目標に大規模な開発事業が次々と打ち出されたが、その多くが失敗に終わった。1987年には総合保養地域整備法(リゾート法)が制定され、各地でゴルフ場やテーマパークなどのリゾート施設が開発された。だが、世界最大の室内ウォーターパークという触れ込みだった宮崎県フェニックス・シーガイア・リゾートのオーシャンドームや、オランダの街並みを再現した長崎県のハウステンボスなど、一時はもてはやされた数百カ所のリゾートやゴルフ場が、結局は倒産したり閉鎖されたりした。


 こうした失敗の原因は、地方自治体が中央政府の出す資金を当てにし、採算性を十分検討しないまま、こぞって似通った事業に手を出したためだ。そのため小泉内閣は2003年に構造改革特別区域を導入するとともに、税制面の優遇や補助金支給といった財政支援を廃止した。その代わり、民間の参入を促すために積極的な規制緩和を行った。全国560カ所の構造改革特区の中には、家畜の排せつ物を利用して昆虫を繁殖させる「カブトムシ特区」や、競輪愛好者のすそ野を広げるための「競輪にぎわい特区」といった風変わりなものも少なくなかった。


 日本の構造改革特区に相当する韓国の地域特化発展特区が96カ所に達したという。全国を特区化しているという批判もあるが、実際には特区という名にふさわしいほどの内容があるわけではない。しかも革新都市・企業都市といった政府の金ばらまき事業に押され、目立った成功を収められないでいる。また制約も少なくない。「陶磁産業特区」に指定された利川市のケースでは、窯業技術院や陶磁体験団地を建設しようとしたものの、首都圏規制や農地法が障害となって用地を確保できずに終わった。巨額をつぎ込むわけでもないので自治体が破産するようなことも起きないが、地域経済の活性化など期待できない「名ばかりの特区」と化してしまっている。


キム・ギチョン論説委員
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by yurinass | 2007-10-10 07:52 | 経済状況記事
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