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日本銀行はこのほどまとめた「金融システムリポート」で、銀行の収益は不良債権処理費用の一時的な減少によって歴史的な高水準に達しているが、収益基盤は弱いと指摘。本業の貸し出し利益や手数料収入は伸び悩んでおり、投資銀行業務など付加価値の高いサービス提供で長期的な収益基盤を強化する必要があると結論づけた。
同リポートは、銀行経営の課題やリスクの早期把握を目的として日銀が年2回発行している。今回の対象は、3メガバンクを含む大手12行と地域銀行110行。 リポートは大手行と地域銀行の経営体質について、自己資本比率が改善するなど「バブル崩壊後の不良債権問題をおおむね克服し安定性を増している」と評価した。 一方、調達金利と貸出金利の差である「利ざや」は引き続き低水準にとどまっている、と指摘。金融サービスの価格と品質の組み合わせを多様化したり、貸出先の財務データを基に倒産確率を自動的に算出する「スコアリングモデル」の精度を高めたりすることなどを、今後の課題に挙げた。
by yurinass
| 2007-10-04 07:54
| 経済状況記事
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