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無形を「報告書」で可視化

□中小企業基盤整備機構 副理事長 村本孜(つとむ)

 ■無形を「報告書」で可視化

 経産省の委託を受け、独立行政法人中小企業基盤整備機構は昨年1月、中小企業知的資産研究会を発足。今春、「中小企業のための知的資産経営マニュアル」をまとめた。委員長の村本孜副理事長に聞いた。

 ≪財務諸表では不十分≫

 特許権やノウハウ、ブランドなど「知的財産的な話だけでなく、もう少し(対象領域を)広げてインタンジブルな無形資産まで明示的にとらえられるようにした方が、あちこちで役に立つものになるのでは」と村本氏。あちこちというのは、大きく2つ。企業価値を高めたい中小企業と企業価値を評価して中小企業金融を拡充したい金融機関である。

 通常、「企業価値は(定量的な評価情報である)財務諸表で表される」が、それだけでは十分ではない。財務諸表に現れない「無形資産は、定性的な(評価)情報としてとらえられ、例えば、経営者の戦略、人材、技術力」がある。だが多くの場合「誰でも読めるような情報になっていない」。それをビジュアル化しようというツールが、今マニュアルで示されている知的資産経営報告書である。

 「もともと金融論の経済学者であり、金融庁の審議会で地域金融機関の問題を扱う “リレーションシップバンキング(リレバン)”をもう4年間も論議してきた」と村本氏。従来の担保や保証に依存する融資方法や近年の財務重視の企業評価方法では、将来に向けた中小企業向け金融が十分に行えないからだ。

「政府の肝いりで始めた売掛債権担保融資の残高は1兆円程と伸びない。二百数十兆円の中小企業融資のほんの一部。リレバンの中に、何か魂を入れなくては」とかねがね感じていた。

 村本氏は中小機構側で知的資産経営マニュアルを作る一方、同時期にまとめていたリレバン報告書においても「知的資産経営マニュアルにある知的資産経営報告書の活用について例示」した。中小企業と地域金融機関の意識につなぎをつけたわけだ。また「金融庁にも認識が出てきた」との感触を得ており、「何とかここらへんを突破口にしたい」と。

 ≪門前払いされぬ武器≫

 では中小企業の知的資産経営とその報告書は、どのようなものなのか。

 「企業でもやっている話であり、特別新しいことはない」と村本氏。マニュアルでは標準的なステップとして、最初に自社の強み弱みをマトリクス化して洗い出し(知的資産の棚卸)整理する。次に自社の強みと収益の繋がりをまとめ(ストーリー化)、経営方針を文章にする。そして経営方針を実現するため目安となる社内の管理指標を特定する。以上のような情報をまとめ、実行する一方、財務報告書と一緒にステークホルダーや金融機関へ情報開示していく。

 内容のレベルは、「業種、業歴によっても違ってくる。最初は、経営者の考えが分かればいいが、そのメッセージ性は非常に重要。膨大なものでなく、A4用紙に2、3枚でも十分だ」。客観性を見るという点では「優れた報告書には丸適マークのようなものがあってもいい」。

 金融機関との関係で言えば、「まず金融機関から門前払いされていたような中小企業が交流のきっかけに活用するのが第1段階」。最終的に「報告書の内容がしっかりしてくれば、財務報告は1期しかなく赤字でも、知的資産に対する評点でカバーできる、という審査がなされるようになれば」と思っている。

 今後は、7月下旬に都内で普及・啓発のためのフォーラムを開き、企業経営者や企業支援の専門家など300人を集め、具体的実践手法などについて解説する。また「金融機関の業界団体などへも説明して、賛同、理解を得たい」考えだ。

 また、「既存の定量情報のデータベースに定性情報として付加できれば」と言う。もちろん、さまざまな中小企業の知的資産経営報告書が情報として数多く蓄積、充実されていくまでには、今後「多少の年月はかかるだろう」とみている。(知財情報&戦略システム 中岡浩)
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by yurinass | 2007-05-30 12:28 | 経済状況記事
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