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地方債に海外の熱い視線――金利にうまみ、非課税追い風(ポジション)

 二十日の債券市場では長期金利の代表的指標である新発十年物国債利回りが一年ぶりの低水準となった。利上げ局面にもかかわらず低金利が続く中で、国債より利回りの高い地方債に海外投資家の関心が高まっている。来年一月から海外投資家が保有する地方債の利子収入にかかる所得税や法人税が非課税となることで、税制面の障害がなくなる点がきっかけだ。横浜市などが相次ぎ格付けを取得していることも追い風となっている。
 「歴史的な転換点となるかもしれない」。みずほ証券の香月康伸チーフクレジットアナリストは驚きを隠せない。二月下旬から今月上旬にかけて約二十件の欧州投資家を訪問したところ、ほぼすべての投資家が地方債に積極的な投資姿勢を示した。訪問後すぐに注文した新規投資家もいるという。予想以上の関心の高さに、非課税措置が外国人投資家を一気に日本の債券市場に呼び込む起爆剤となるとみる。
 七日に横浜市が募集した三十年債には「海外投資家だけで発行額全額を上回る需要が寄せられた」(共同主幹事のみずほ証券)といい、発行額を当初予定の百億円から百五十億円に増額。非課税措置が適用される来年一月を待てずに独や仏の新規投資家も応募した。「格付けを重視する投資家の需要の強さを感じた」(横浜市)という。
★  ☆  ★
 海外投資家の保有する地方債の利子収入の非課税措置は来年度の税制改正に盛り込まれる。現在は日本で利子の一五%が源泉徴収課税され、さらに海外でも課税されている。税制が障害となり、地方債を保有する外国人の割合は低かった。税制改正は海外投資家の地方債投資を促進する狙いで、投資家層が広がれば、地方債の安定的な消化につながる。
 一方、海外投資家が地方債に熱い視線を送るのは割安感からだ。日興シティグループ証券の江夏あかねシニアクレジットアナリストは「海外投資家はスプレッド(上乗せ金利幅)と安定的なクレジット(信用力)見通しを魅力と感じている」と分析する。日興シティが今月実施したアンケート調査(欧州投資家約百人を対象)では、日本の公的セクター債券の魅力について五一・九%が「スプレッド」を挙げた。
 長い間続いた景気の低迷で厳しい状態に置かれた地方自治体は多いが、債券市場で日本の地方債の人気は高まる一方だ。一般的に“暗黙の政府保証”に支えられてデフォルト(債務の不履行)せず、国債より利回りが高いうえ、日本は海外と比べて長短金利差が大きく、超長期債の割安感が目立つためだ。国際決済銀行(BIS)の新しい自己資本比率規制(新BIS規制)では、標準的手法のリスクウエートがゼロである点も魅力だ。
 地方債に特に関心を寄せているのは独や仏などでカバード・ボンド(担保付き債券)を発行する金融機関。カバード・ボンドの発行体は資産を担保にして、金融機関自体の信用力以上に債券の信用力を高めて調達コストを低減している。独などでは日本の公的部門の債券も適格担保と認められており、ポートフォリオの地域的分散の観点から日本の地方債への投資を増やしたい考えだ。
★  ☆  ★
 財政状態が比較的健全な自治体の中に、格付けを取得する動きが増えていることも海外投資家が買いやすくなってきた一因。横浜市と神戸市に続き、二月には東京都がムーディーズから円建てでAa2という格付けを取得した。これは日本国債(A2)より三段階高い。東京都では「取得してからすでに十数件の海外投資家からの問い合わせや取材依頼を受けた」(公債課)という。
 もっとも「本格的に海外投資家の投資を増やすにはマーケティングが重要」(外資系証券)であり、発行体のIR(投資家向け広報)が欠かせない。海外投資家の熱い視線に応えるためには、英文による開示を強化するなど地方自治体自身の努力も必要だろう。
(日本経済新聞)
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by yurinass | 2007-03-23 07:54 | 経済状況記事
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