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by yurinass
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特集―プリズム(PRISM)多角的企業評価システム、国際競争力、攻守の両輪。

 今回のランキングで浮き彫りになったのはグローバルな競争力を高めようとしている企業ほど高い評価を得ている事実だ。世界では先進国だけでなく新興国の企業の存在感も高まる一方。勝ち残るために経営資源の選択と集中で守りを固め、戦略分野のテコ入れで攻めの決断を下している。
 首位のコマツ、二位のキヤノンはそれぞれ、二〇〇七年三月期決算の連結純利益が過去最高を更新する見通しだ。この事実が象徴するように、業績の拡大が上位企業の共通項。もっとも、景気回復を受けて最高益となるのは上場企業全体でも約三分の一に上る勢いだ。本当の共通項は何か。
 事業構成の大胆な組み替えだ。コマツは昨年、半導体ウエハーを手掛ける上場連結子会社のコマツ電子金属(現SUMCO TECHXIV)を売却した。直近の数年は増益を続け、グループ全体の業績に貢献していたが、本業との相乗効果が薄い点を重く見た。一方、売却で得た資金を使って本業の建機・産業機械分野への投資は強化しており、インドでの工場建設などを進めている。
 テルモは順位を四十六位から二十位に上げた。人工心肺など付加価値が高く収益率が大きい事業は米国での買収で強化する一方、注射器などの低付加価値事業は人件費などの安いアジアでの生産拡大で収益率の低下を抑えている。昨年、時価総額が一時、一兆円の大台に乗せたが、背景には攻守のメリハリをつけた事業再編戦略がある。
 再編を急ぐのは、競争力を高めなければグローバルで勝てないから。新興国企業が幅をきかす形での業界地図の地殻変動は、昨年末の株式時価総額を見ると明確だ。エネルギーではガスプロム(ロシア)や中国石油天然気が英BPと、通信では中国移動が英ボーダフォンや米AT&Tと肩を並べる。もはや「台頭」という段階ではない。
 上位企業はグローバル感覚を磨く環境に自らを置いている。十社以内中六社がニューヨーク証券取引所(NYSE)などの海外株式市場に上場、オリックスの約六〇%を筆頭に外国人株主比率も高い。企業の統治体制を外国人株主が納得する内容にする必要がある。
 二位のキヤノンと三位のトヨタ自動車はそれぞれNYSEに上場。なおかつ米誌フォーチュンが昨年、世界の大企業幹部の意識調査をもとに選んだ「世界でもっとも尊敬される企業」の上位五十社に入っている。これも偶然ではないだろう。
 もちろん、それ以外の上位企業もグローバルな活躍を成長の基盤としている。八位のエーザイはアルツハイマー型認知症治療薬の北米での販売が今期、最高益の更新に寄与するとみられる。四十位から十八位に浮上した信越化学工業も最高益を更新する見通しで、米国での塩化ビニール事業が収益を押し上げる。
 企業の評価基準は変わっていく。今年一月、世界経済フォーラムの年次総会で、あるランキングが発表された。「世界で最も持続力のある企業百社」。重視するのは地球温暖化への対応をはじめ、収益性などの伝統的な物差しとは一線を画す社会的な指標。プリズム上位十社中、選ばれたのはトヨタだけだ。
 温暖化防止を目指す規制に見られるとおり、環境問題への対応の遅れは経営リスクでもある。ルールが変わればプレーヤーも変わる。新たなルールが得意な企業は浮き、適用できない企業は沈む運命にある。
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by yurinass | 2007-03-05 10:04 | 経済状況記事
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