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揺れる佐渡汽船再生への針路(中)手足縛る「半官半民」、遅い対策、市場は待てるか

 「あのとき債務超過になるとわかっていれば……」。佐渡汽船の戸田正之社長は、今でも昨年七月十日のことを悔やむ。そのときの「呪縛(じゅばく)」が、今でも経営再建の障害となっているからだ。
 毎年十億円程度の赤字が続く小木―直江津航路。経常赤字が続く佐渡汽船の経営を立て直すには運営見直しが不可欠だった。二〇〇五年、県など関係機関に減便などの打診をするが、地元住民が存続への署名活動をはじめるなど社会問題に発展する。
 そこで新潟県が主導し、佐渡汽船と北陸信越運輸局、佐渡市、上越市とともに発足させたのが同航路の「あり方検討会議」だ。航路を運営維持していくための枠組みを議論し、今後の方針を固めたのが昨年の七月十日だった。
 官民共同の観光キャンペーンや人件費削減などで赤字を四億三千万円まで圧縮。そのうえで行政から年間二億円の支援を〇八年まで受けるというのが骨子。一見すると佐渡汽船にとって大幅な負担減にみえる。
 だが従来より乗客を一五%増やすなど現実味の薄い見通しを前提としており、赤字が圧縮されるかは不透明。さらに「現体制での航路運営」を大前提としており、これが経営再建の手足を縛ることになる。
 昨年十一月、三千万円を投じて経営コンサルティング会社に作成を依頼した再建計画。その中には小木―直江津航路を分社化する案が含まれていた。だが「あり方会議」では航路分社化は認めておらず再建は暗礁に乗り上げる。
 県から追加出資を受けられないとき債務超過をどう解消するか。債務超過が判明した昨年八月以降、佐渡汽船は数億円の含み益を抱えるフェリー売却を検討していた。だがこれも「枠組みに示された運航体制を崩す」として県に拒否される。
 佐渡汽船は県が五〇%を出資する半官半民の上場企業。事業の公共性も高く、いつの時代も行政の意向が経営の方向を左右してきた。
 県の佐渡汽船への経営関与は一九三二年にさかのぼる。航路安定のため三社の民間航路会社を半ば強引に統合して設立。県は発行株式数の二分の一を握る。
 五五年、北村一男知事(当時)は「公共性を一般的な範囲を超えて考えなくてもよい」と表明し、関与を薄める。佐渡汽船は赤字航路廃止に踏み切り、新潟交通との提携や観光開発など拡大路線を展開していった。六八年には上場、市場の評価を受けることになる。
 だが県が五〇%を出資する支配構造だけは一貫している。「磯部(春昭)会長は会社の危機に何をしていたのか」。天下りした県OBへの不満も社内には渦巻く。
 二月二十七日に発表した再建計画。小木―直江津航路の見直しにも触れたが二〇〇九年以降の話。県からの追加出資も断られ、経費削減や退職金カットなど小手先の策を打ち出すだけだった。
 「焦ることなく原因を究明することが重要」。泉田裕彦知事は支援に慎重な姿勢を強調する。だが市場の厳しさを知るメーンバンクの目には、支援になかなか踏み出さない態度はもどかしく映る。遅々として進まない経営再建を市場は待ってくれるのか。「半官」が今は重しにみえる。
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by yurinass | 2007-03-01 07:55 | 経済状況記事
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